所沢駅から徒歩1分の矯正専門医院 VAN矯正歯科

VAN矯正歯科

〒359-1123
埼玉県所沢市日吉町4-1 髙田ビル2F

04-2935-7711

診療時間
10:00-13:00 -
15:00-19:00(月・土・日は18:00) -

休診日:毎週木曜日、第2水曜日、祝祭日
◯:日曜日と月曜日は隔週で休診日
(第1・3・5日曜日、第2・4月曜日)

保定装置の重要性

矯正治療を始めようとしている方にも、現在治療中の方にも、そして治療が終わった方にも重要になる「保定」つまり、きれいに整えた歯並びを維持することです。 「矯正が終わったのに、また歯並びが戻った…」という話を聞いたことはありますか? 高い費用をかけて矯正治療でどれだけ美しく歯を並べても、その後のケアを怠ると歯は元の位置に戻ろうとします。これを「後戻り」と呼びます。 その後戻りを防ぐための装置が 保定装置(リテーナー) です。矯正治療が終わった後に油断して使用を怠ってしまわないよう、このブログで解説します。 そもそも、なぜ歯は後戻りするの? 矯正治療では、ブラケット(ワイヤー矯正)やマウスピースを使って歯を少しずつ動かします。しかし、歯を支えている歯槽骨(しそうこつ)や周囲の繊維組織は、新しい位置に完全に「安定」するまでに時間がかかります。 装置を外した直後は、骨や繊維がまだ柔らかく不安定な状態。そのため、矯正装置を外した瞬間から組織は元の形に戻ろうとする力を歯にかけ続けます。これが後戻りの主な原因です。 🦷 歯槽骨のリモデリング 骨が新しい位置に完全に作り直されるには数ヶ月〜1年以上かかります。その間は不安定な状態が続きます。 🔗 歯根膜繊維の「記憶」 歯と骨をつなぐ繊維(歯根膜)は以前の位置を覚えており、引き戻そうとする力を発生させます。 👅 舌・唇・頬の筋肉 舌の癖・口呼吸・嚥下時の舌の動きなどの習慣が残ると、歯を動かす力となってしまいます。 📈 成長・加齢の影響 顎の成長や加齢によって歯列は変化し続けます。特に下の前歯は年齢とともに叢生が進みやすいことがわかっています。 後戻りするとどうなるの? 「少し動いた程度なら大丈夫では?」と思う方もいるかもしれません。しかし、後戻りは放置すると徐々に進行し、さまざまな問題に発展します。 ⚠ 後戻りが引き起こすこと せっかく整えた歯並びが乱れ、笑顔の印象が変わってしまう 歯と歯が重なり、歯磨きしにくい部分ができて虫歯・歯周病のリスクが高まる 噛み合わせのバランスが崩れ、顎関節への負担・肩こり・頭痛につながるケースがある 再度、矯正治療が必要になることがある(治療費・治療期間が再びかかる) 再治療は初回より難しくなるケースも少なくない 「後戻りを防ぐこと」は、歯の健康・全身の健康・そして経済的な負担を守るための、大切な習慣です。 保定装置(リテーナー)の種類 リテーナーには大きく分けて「取り外せるタイプ」と「固定するタイプ」があります。当院ではすべての種類の保定装置を使用しています。 💡 当院の保定装置について 保定装置の費用はすべて矯正治療費に含まれています。 リテーナーの作製・交換費用を別途いただくことはありません。治療終了後も安心して保定期間を過ごしていただけます。 プレートタイプ(ベッグ&ホーレーリテーナー) ワイヤーとプラスチックプレートを組み合わせた取り外し型。耐久性が高く、細かい調整が可能です。 上顎がベッグタイプ、下顎がホーレータイプと名称が違いますが、使用用途は同じです。 目立ちやすいため、夜間および自宅での使用を当院では推奨しております。 特長:調整の自由度が高い・破損しにくい マウスピースタイプ(クリアリテーナー) 透明で目立ちにくく、取り外しが可能。食事・歯磨きが通常通りできます。 日中の使用を当院では推奨しております。 特長:審美性が高い・違和感が少ない 固定式(Fixリテーナー) 歯の裏側に細いワイヤーを直接接着する固定式の保定装置です。 付け外し式リテーナーの装着を忘れても戻りにくいですが、前歯のみの固定のため保定力はやや弱いです。 特長:装着忘れがない・前歯のみの固定 保定期間 矯正治療後の保定期間は、一般的に「2年前後」とされることが多いですが、当院では3年間の保定管理を標準としています。 治療終了から2年経過した頃、多くの患者さんが「もう安定しているだろう」と感じ、リテーナーの装着をやめてしまいがちです。 しかし実際には、2〜3年目にかけても歯列が微妙に動きやすいことがわかっています。加齢や口腔習癖(舌の癖・噛みしめなど)の影響は、この時期にも続いています。 📋 当院が3年保定にこだわる理由 2〜3年目は「後戻りの第2波」が起きやすい時期であるため 加齢による歯列変化は治療終了後も継続するため、長期的な経過観察が必要 もし微細な変化が起きていても、早期に発見・対応できる体制を整えたい 矯正治療のゴールは「装置を外す」ことではなく、「その先もきれいな歯並びが安定して持続する」ことだと考えています。 保定期間のスケジュール 治療終了直後〜1年 骨と繊維が最も不安定な時期。食事・歯磨き以外は1日20〜22時間の装着が基本です。 1年~1年半 徐々に装着時間を減らしていく移行期。半日(約12時間)装着へと切り替えていきます。定期チェックで経過を確認します。 1年半〜2年 主に就寝時の装着へ切り替えていきます。骨の安定が進む一方で、後戻りの「第2波」が起きやすい時期でもあります。 2年〜3年 多くのクリニックが2年を超えてくると保定を終了とすることが多いですが、当院では引き続き定期検診と装着管理を行います。 状況により1日おきの使用に切り替えます。加齢変化や咬合の安定を確認し、安心して保定を終えていただけるよう、しっかりサポートします。 3年以降 当院での保定期間終了後も、加齢による変化への備えとして週数回〜月数回の就寝時装着を続けることを推奨しています。 上記のスケジュールはあくまで目安ですが、定期的な来院が必須になります。 来院間隔としては、保定開始から1か月、3か月、6か月と間隔を少しずつ空けていき、トータル3年間が契約時の治療費に含まれる内容になります。 後戻りしないために行うべきこと 1 リテーナーを毎日装着する 「1日くらい大丈夫」が積み重なると気づかないうちに後戻りが進みます。習慣化が最大の予防策です。 2 定期検診を欠かさない 治療後も3〜6ヶ月ごとのチェックを受けることで、わずかな変化を早期に察知できます。 3 舌・口の癖を意識する 舌を歯に押し付ける習慣(舌突出癖)・口呼吸などは後戻りの原因になります。気になる方はMFT(筋機能療法)による改善も効果的です。 4 リテーナーがきつくなったらすぐ相談 「きつくて入らない」は後戻りが始まっているサインです。放置せず、早めにご来院ください。 5 口腔環境を整える 虫歯・歯周病は歯が動く原因にもなります。毎日の丁寧なブラッシングと定期的なクリーニングが大切です。 よくある疑問 Q&A Q. 保定装置はいつまでつければいいですか? A. 当院では3年間を標準の保定期間としています。ただし骨格・治療内容・年齢によって個人差があります。3年以降もすぐに使用をやめずに就寝時の装着を続けることで、長期的に安定した歯並びを維持しやすくなります。 Q. 保定装置の費用はどのくらいかかりますか? A. 当院は、全ての保定装置の費用が矯正治療費に含まれています。基本的にリテーナーの作製・交換にかかる費用を別途いただくことはありませんので、ご安心ください。 Q. リテーナーをなくしてしまったら? A. クリアリテーナーを紛失した場合は、ベッグ&ホーレーリテーナーの使用を継続し、すぐにご連絡ください。逆の場合も同様、紛失していない装置をスペアとして使用は止めないでください。放置すると後戻りが進み、新しいリテーナーが入らなくなることがあります。 Q. 少し後戻りしてもまた治せますか? A. 軽微な後戻りであれば、再保定や部分的な矯正で対応できる場合があります。ただし、進行具合によっては再治療が必要になることもあります。どちらも追加でかかる装置代をいただく可能性が高いため、後戻りしないよう日頃から心がける必要があります。 Q. 子供の矯正でも保定は必要ですか? A. 歯の生え変わりの状況により必要になる場合もあります。第1期治療(子供の矯正)終了後に、第2期治療(大人の矯正)への移行に年月がかかる場合は保定装置を作製いたします。その場合の追加費用はいただきません。 Q. 固定式のリテーナーは歯磨きしにくくないですか? A. 歯の裏側にワイヤーがあるため、通常よりていねいなブラッシングが必要です。歯ブラシがうまく届いていないと歯石が付く原因になります。 まとめ 矯正治療は「装置を外した日」がゴールではありません。きれいな歯並びを長く保ち、口腔の健康を守ることが本当のゴールです。 保定装置(リテーナー)は、その目標を達成するための大切なパートナーになります。 当院では、治療中だけでなく治療後の3年間も患者さんのお口に寄り添い、丁寧にサポートしてまいります。 保定装置に関するご不安・ご質問は、いつでもお気軽にご相談ください。

2026.04.05

初診相談・精密相談について

当院で初めて相談をされる方へ 矯正治療未経験の方は、大人の方もお子様も2種類の相談メニューがございます(再治療・転院希望の方は対象外になります)。 2種類の相談メニューの比較表は以下の通りになります。 この比較表を基にそれぞれのメニューの詳細を以下に記載します。 初診相談(所要時間:75分) 無料での相談になりますので、まずは一度矯正に関する話を聞きたい!と考えている方におすすめのメニューになります。 当院では相談を行う前に、精密検査の一部を初めに行います。 レントゲン写真 ①パノラマ写真 親知らずの数・向きや、歯の本数が合っているかなど、歯や骨の情報を知るために撮影します。 ②セファロ写真 側貌写真では、頭部の位置に対する上下顎の前後関係(出っ歯や受け口など)や垂直関係(面長か丸顔かなど)を調べたり、歯の傾きや口元の突出度など様々な要因を数値化して正常値からどれくらい離れているかを確認します。 正貌写真では、正面から見た顔や顎の歪み、前歯の真ん中の位置などを確認します。 当院ではMoon Aligner Systemという診断ソフトを用いて、撮影後3~5分でレントゲン写真から以下の画像のようにAIが自動で分析値を即座に出してくれます。 この機能により、現時点の問題点や、治療方針について確信をもって説明することが可能になります。 写真 ①口腔内写真 虫歯の有無や、歯の形態、歯茎の状態などレントゲンだけでは確認できない内容を確認します。 ②顔貌写真 口唇がしっかり閉じているかや、笑った時の歯茎の見え方、口元の突出度など、主に口元の状態を確認をします。   一部の検査を行ってから相談をすることで、検査の資料を見ながら問題点を視覚的に分かりやすく把握でき、その人に合った治療法を予め説明することも可能になります。 例えば、「パッと見で口元が出ているかも…?検査してみないと口元を下げるための抜歯が必要かどうか分かりにくい…」というような状況でも、レントゲンや写真があれば一目瞭然でどういった治療が適切かをその場で説明いたします。 特に初めて相談に来られる方は、ご自身がどういう口腔内の状況なのかをじっくりご覧になったことがない方も少なくないかと思います。 せっかく貴重なお時間を割いて相談に来られる方に、お口の中だけ診て「検査しないと分からない」という説明はなるべく減らしたいと考えています。 当院の全ての検査を初めに行う訳ではないので、上記の情報のみを使用してのご説明になりますが、適切な治療法や装置の種類を決めるには十分な内容になります。 そのお話を聞いていただいて、当院で矯正治療をしたいと考えていただけたのであれば、残りの検査を進めてから具体的な治療計画を診断時にお話するという流れになります。 精密相談(所要時間:90分) 相談当日は27,500円がかかりますが、当院で少しでも早く始めたい!と考えている方向けの相談メニューになります。 精密検査を初めに全て行った後に、その資料を使用して相談することで、通常の初診相談よりも口腔内や顔貌の状態を把握できます。 また、精密検査の全内容+初診相談になりますので、相談後の追加検査はありません。 来院回数を1回減らして診断(治療計画や期間のお話)を聞いていただくことで、早く治療を進めることが可能です。 通常の検査代には、治療開始前から治療途中や治療終了後の検査代も含まれておりますが、精密相談も通常の検査同様に最初にお支払いした額の中に、追加検査代も含まれております。また、精密相談代には、診断料も通常の検査同様に含まれております。 精密検査の全内容 レントゲン(パノラマ写真、セファロ写真) CT(大人の矯正治療する方が対象になりますが、子供の矯正治療でも必要に応じて撮影します) 写真(口腔内写真、顔貌写真) フェイススキャン(大人の矯正治療の方のみ) 口腔内スキャン 通常の初診相談の資料に加えて、CT・フェイススキャン(主に大人の方)、口腔内スキャンによる資料を追加で採得します。 追加資料 ①CT 歯を動かす際には、歯を支える歯槽骨の状況を見る必要があります。 例えば、歯周病が進行している部位は歯槽骨の厚みや高さが足りていないことがあります。骨量が少ない方へ歯を動かすと歯茎の位置が下がってしまい、ブラックトライアングルという歯と歯の間に三角形の隙間ができてしまうことがあります。 また、上顎前歯部の後方にある切歯管という組織の位置関係も重要であり、「とにかく前歯を下げたい!」ということが主訴であったとしても、切歯管と前歯の位置が近いと前歯を引っ込める際に歯根が切歯管にぶつかり吸収されてしまうことがあります。その際は前歯を下げる量を妥協せざるを得ない場合もございます。 子供の方でも大人の方でも、歯が骨の中に埋まっている埋伏歯の位置関係を見ることもできます。 歯と骨の総合的な情報を得るためにCTは必須になります。 ②フェイススキャン 上記のCTデータを組み合わせることで、皮膚と骨の位置関係をより詳細に知ることができます。 また、治療が進んできた時に再度スキャンすることで、治療前後の口元や顔貌の変化を比較することができます。 ③口腔内スキャン デジタル上で歯型を取ります。スキャンデータをCTと合わせることで、口腔内の状態を正確に再現できます。 抜歯したスペースや歯列拡大などを行った場合、どういう結果になるかなど主に治療計画を立てる際に必要になります。 まとめ 初診相談(無料)がおすすめの方 とりあえず自分の現状を知りたい! 自分のレントゲンや写真を見ながら治療法を知りたい! その上で追加の検査が必要かどうか知りたい! 精密相談(¥27,500)がおすすめの方 少しでも早く矯正治療を始めたい! 就活や面接、結婚式や成人式などのイベントに間に合わせたい! 検査代を少しでも抑えたい!   初診相談から検査へ進まれた方も、精密相談時に検査を行った方も、検査代をお支払いしてから当院で治療することが困難であると判断した場合(外科矯正治療が必須、急な転居が決まったなど)は、検査代は全て返金致します。 外科矯正治療(保険併用の矯正治療)が必須と判断した場合は、当院では保険適応外になるため、保険で矯正治療ができる施設へ紹介状を書かせていただくことがあります。   このブログを読んで矯正相談にご興味がある方は当院のホームページの「WEB予約」の初診予約からご予約をお取りいただけます。 ご予約を取られた後は、相談当日の診察時間短縮を避けるため【必ず】【来院前に問診票の記入】をお願い致します! スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております!

2026.03.26

MFT(筋機能療法)って何?

「うちの子、いつも口が開いている」「舌がいつも前に出ていて前歯が開いてきている」 こうしたお悩みをお持ちの保護者の方は多いのではないでしょうか。 実は、歯並びや噛み合わせに大きく影響しているのが「舌・唇・頬などお口まわりの筋肉の使い方」です。これらの筋肉のバランスを整えるトレーニングが、MFT(筋機能療法:Myofunctional Therapy)です。 本記事では、MFTの基本から矯正治療との関係、自宅でもできるトレーニングの一部をわかりやすく解説します。 1. MFTとは何か? MFTとは、舌・唇・頬・顎などの口腔周囲筋(こうくうしゅういきん)の機能を改善するためのリハビリテーションです。 「筋機能療法」とも呼ばれ、歯科・矯正歯科の分野で広く取り入れられています。 MFTが必要とされる主な理由 舌や唇の力が弱いと、歯に不均衡な圧力がかかり続ける 誤った筋肉の使い方が、歯並びや顎の発育を妨げる 矯正装置だけでは解決できない「癖」の根本に働きかける必要がある MFTで改善が期待できる主な症状 開咬(前歯が噛み合わない) 口呼吸・いびき 舌突出癖(飲み込むとき舌が前に出る) 指しゃぶり・爪噛みなどの口腔習癖 発音の問題(サ行・タ行の不明瞭さなど) 2. 口呼吸・舌癖が引き起こす問題 「子どもが口を開けたまま寝ている」、「食事中に音が出る」などが気になる場合は、口呼吸や舌癖が関与している可能性があります。 口呼吸のリスク 本来、私たちは「鼻呼吸」が正常な状態です。口から呼吸をすると次のような問題が生じやすくなります。 口の中が乾燥し、虫歯・歯周病のリスクが上昇する 舌が下がり、前歯を内側から押す力がなくなる 上顎の発育が妨げられ、歯列が狭くなる 集中力の低下・睡眠の質の悪化を招く場合がある 舌癖(ぜつへき)とは 舌癖とは、安静時や嚥下(飲み込み)時に舌が正しい位置におさまらない習慣のことです。舌が前歯の裏に常に触れていたり、飲み込む際に舌が前に突き出たりする「舌突出癖」が代表的です。 舌は非常に強い筋肉です。1日に約2,000回の嚥下を行うとも言われており、その度に誤った方向への圧力がかかることで、歯は少しずつ動かされてしまいます。 また、正しく舌が使えるようになると嚥下(食べ物を飲み込む)時に、食塊を喉に送る助けになっててくれます。舌が上に挙がらないと、食事中はいわゆる丸のみ状態になります。   3. 矯正治療とMFTの組み合わせ 「矯正装置をつければ歯並びは治る」と思われがちですが、口腔周囲筋の問題を解決しないまま矯正を行っても、治療後に歯が元の位置に戻ってしまう「後戻り(リラプス)」が起こることがあります。 矯正治療のみ 矯正治療+MFT 歯は動かせる 歯を動かしながら筋肉も正常化 筋肉の癖が残る場合がある 癖の根本改善を同時進行 後戻りリスクが残ることも 後戻りリスクを軽減 装置依存になりやすい 自力で維持できる機能を育てる MFTは矯正装置の効果を最大限に引き出すと同時に、治療後の安定した状態を長期的に維持するための重要なサポートです。お子さまの成長期(特に小学生年代)に取り組むことで、顎の発育と歯列の形成に良い影響を与えることも期待できます。 当院ではどなたでも矯正治療と同時進行でMFTを行っております。一番最初のトレーニングやトレーニング内容を変更する場合、自宅でも確認できるよう動画を撮影させていただき、公式LINEにて送信しております。 一番最初の状態にさかのぼって確認することで、舌や唇の筋肉の使い方の経時的変化をご自身で確認していただくこともできます。 4. 自宅でできるMFTトレーニング MFTは歯科医院でのトレーニング指導を基本としますが、日々の自宅練習が効果を大きく左右します。 ここでは、代表的なトレーニングをご紹介します。いずれも道具不要で、毎日数分で取り組めます。 ① スポット(舌の正しい位置を覚える) 舌の正しい安静位(スポット)を習慣化するトレーニングです。 上の前歯の少し後ろ(歯茎と口蓋の境目あたり)に舌先を当てる。 その位置を「スポット」と呼び、10秒ほど当てたままキープする。 1日10~20回を目安に行い、食事・会話以外の時間もいつもスポットに舌を置く習慣をつける。 このトレーニングの目的は、舌に動きをつけることと、舌を挙上する意識を身に着けることになります。 ② ポッピング(舌の筋力増強) 舌全体を上顎(口蓋)に吸い付け、「ポン」と音を立てて離します。 口を大きめに開けます。 舌全体を上顎にしっかり吸いつけます(舌の裏のスジが伸びる感覚)。 2~3秒吸い付けたら離して「ポン」と音を出す。1日10〜20回を目安に行います。 このトレーニングの目的は、舌の筋力をつけることで、挙上するための維持力を鍛えることです。 ③ バブル(口唇の圧力軽減やお口ポカンの改善) 口呼吸の改善には唇を閉じる筋力が必要です。 上唇に空気を溜め、圧が逃げないよう口唇を閉じておきます。 その次に下唇、右頬、左頬の順に同じように空気を溜め、空気を漏らさないよう内側から空気で押します。 それぞれ1回10秒ずつ10回1セットを1日のノルマとして行います。 このトレーニングの目的は、唇・頬周りの筋肉を鍛え、力が元々強い方は無駄な力が入りすぎないようにし、力が元々弱い方は口唇を閉じる筋肉を鍛えていくことです。 ⚠ トレーニングを始める前に 自己判断での開始も可能ですが、まずは歯科医院での直接診察・指導を受けることをおすすめします。 お子さまの口腔状態や年齢によって適切なトレーニング内容は異なります。歯科医師・歯科衛生士と連携しながら取り組むことで、より確かな効果が期待できます。 5. MFTは「歯並びを守る習慣」をつくる MFTは、お子さまが生涯にわたって健康なお口を保つための「土台づくり」と言えます。 歯並びは矯正装置で整えることができますが、その歯並びを維持するのはお口まわりの筋肉です。 早い時期に気づいて適切なトレーニングを始めることで、矯正治療の期間短縮や、将来の後戻りリスクの軽減が期待できます。 「うちの子は大丈夫かな?」と感じたら、ぜひ一度、当院までご相談ください。 無料で相談もできますので、ご興味がある方は当院のホームページの「WEB予約」からご予約をお取りいただけます。 また、ホームページ最下部にあるLINEのアイコンから「公式LINE」を登録していただき、相談前に質問していただくことも可能ですので、お気軽にご利用ください。 スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております!

2026.03.20

矯正治療のやり直しはできる?後戻りと再治療について

「矯正は終わったのに少し歯並びが戻ってきた」 「仕上がりが気になる」 「他院で治療したけれど相談してもいいの?」 このようなご相談は珍しくありません。 歯並びの状態によっては再治療が可能ですが、再治療に伴うリスクは大きいため、希望通りに治療が進まず、もともとの歯の位置まで完全には戻らないことがあります。 これから矯正治療を始める方も、後戻りをしてしまった方も、再治療が必要になる理由や、そもそも再治療にならないための考え方について、このブログで知って頂ければと思います。 1. 再治療とは? 再治療とは、一度矯正治療を経験した方が歯並びや噛み合わせを再度整えることです。 再治療が適応になる主な理由は次のようなものがあります。 保定不足による後戻り 咬み合わせや見た目の違和感 成長や加齢による変化 これらは早期発見により軽度の調整で済む場合もありますので、保定期間中も定期的に通っていただく必要があります。 他院で治療終了してから別の医院で再治療を行うことは可能です。 当院で行う場合は検査後に以下のリスクを考慮し、状態によっては治療できない場合や、治療ゴールを妥協せざるを得ない場合があります。 歯の移動による歯根吸収 過度なIPR(歯と歯の間を削る)による歯のダメージ 歯の過度な傾斜移動による咬み合わせの不調和 抜歯部位や抜歯本数による咬み合わせの不調和 歯周病の進行、知覚過敏、顎関節症状など矯正治療に伴う副作用が強く反応している 治療のゴールは、治療計画を立てる歯科医師により様々であり、考え方が異なるため、誰かが治療した後に再治療するということは、当院が目指している治療ゴールに近づけない可能性が高いです。 加えて、初診時〜治療終了までの経過など資料が足らないため、パズルのピースが足らないままパズルを完成させなければならないような状況になることがほとんどです。 できればもともと通われていた医院にて再治療してもらうことが資料も揃っているためおすすめなのですが、閉院や歯科医師との相性などで叶わないこともあり、他院で再治療される方は少なくありません。 他院から当院で再治療を希望する方は、「再治療初診管理料」として22,000円を相談時に頂いております。 また、治療途中で転院される方も同様に「転院引継ぎ料」として22,000円が相談時にかかります。 2. 再治療にならないために大切なこと ①歯並びの原因まで改善する(MFT) 歯並びは舌や口周囲の筋肉の影響を強く受けます。 舌で前歯を押す癖 口呼吸 飲み込み方の癖 などがあると、矯正後でも歯並びが変化することがあります。 MFT(口腔筋機能療法)は、舌の位置や筋肉の使い方を整え、歯並びが安定しやすい状態を作るトレーニングです。歯を並べるだけでなく、原因にもアプローチすることが重要です。 ②保定装置(リテーナー)をしっかり使う 矯正後の歯は元に戻ろうとするため、リテーナー装着は非常に重要です。 後戻りの多くは保定不足が原因です。治療終了後も継続的な管理が必要になります。 ③無理のない治療計画 見た目だけを優先した無理な治療は、長期的な安定を損なうことがあります。 将来的な噛み合わせや骨格とのバランスまで考えた治療計画が再治療の予防につながります。 当院では抜歯・非抜歯どちらでも治療可能な方は治療計画を比較して、ご希望に合わせて治療することができます。 なるべく歯を抜きたくないので非抜歯矯正をしたが、治療終了後に「口元の変化がないことが気になる…」となった場合、抜歯治療にて再治療をされる方もいます。 結果的に治療期間が延び、遠回りになってしまうため、納得のいく治療計画を始めに選択してもらうことが鍵になります。 当院で使用する保定装置 3. 再治療になりやすい人の特徴 次のような傾向がある場合、歯並びが変化しやすいことがあります。 保定装置(リテーナー)を指示された時間通りに使っていない リテーナーを浮いたまま使用したり、固定式のリテーナーが外れたまま放置しているなど、正しく機能していない お口ポカン(口唇閉鎖不全)や舌癖が残存しており、MFTをしていない 歯の移動が終了して装置が外れると油断してしまいがちですが、実は保定期間中が矯正治療の最重要期間でもあります。 治療にかけた費用が無駄になってしまわないよう、当院も保定に関するサポートはしっかりさせていただきます。 早期に気づけば、簡単な対応で安定させられることもありますので、保定期間中も油断せず定期的な来院を心がけてください。 4. 再治療のよくある誤解 必ずしも「再治療=失敗」ではありません。 加齢変化 生活環境の変化 治療ゴールの違い などが理由になることも多くあります。 「あの時ちゃんと使っておけば…」など過去の状況を遡っても結果は変わりません。 現状をどういう治療で変えていくかや、過去に失敗したことを繰り返さない習慣付けが大切です。 まとめ 再治療にならないよう留意することは、 後戻りしないよう保定期間も油断しないこと 定期的に来院し、主治医に確認してもらい、後戻りを未然に防ぐこと 治療開始前に長期的に安定する治療計画を選ぶこと(不安であれば比較検討や、事前に相談すること) です。 リテーナーを使用中の方や、使用を終えた方が、少しでも歯並びの変化が気になるのであれば、主治医による早めのチェックがおすすめです。 当院で治療されている方は、後戻りの可能性を少しでも減らしていけるよう、保定終了まで責任を持って最後までフォローアップ致しますので、どうぞよろしくお願い致します。

2026.03.03

症例解説(デコボコ② -難症例-)

今回症例解説をするのは、20代女性の症例です。 デコボコの量が多く、補綴物(歯の被せ物)や顎の狭窄などにより咬み合わせが不安定で、治療計画を立てるのが困難、いわゆる「難症例」になります。 ※院長自身が治療しましたが当院での治療ではないため、使用している装置は当院で取り扱っているものと異なります。 症例集ページ(https://www.van-ortho-clinic.com/case/)の成人矯正 Case 6 と同じ内容になります。 治療開始時 顔貌写真               口腔内写真                   年齢 20代女性 主訴(患者様のお悩み) 歯のデコボコを全体的に綺麗にしたい   診断 重度な叢生(前歯部のスペース不足) 上顎左右側第二小臼歯舌側転位(歯列から逸脱して萌出) 上顎左右側犬歯唇側転位(八重歯) 数か所のクロスバイト(部分受け口) 治療方針 上顎左右側第二小臼歯、上顎左右側第一大臼歯、下顎右側第一大臼歯、下顎左側第二小臼歯 計6本抜歯 上下顎第一大臼歯抜歯部は第三大臼歯(親知らず)を移動させることで咬み合わせるよう計画 使用装置 表側矯正装置 クワドヘリックス (上顎拡大装置) 歯科矯正用アンカースクリュー(上顎左右側大臼歯部 計2本) 治療期間の目安:約3年~3年半(保定期間を除いた期間) 治療終了時 顔貌写真               口腔内写真                     治療結果 口元を下げすぎずに治療終了できた 歯列のデコボコが改善 奥歯・前歯共に咬み合わせが安定 治療費(調整料含めて) 総額:約100万円 治療期間 治療開始:2023年3月 治療終了:2025年11月 動的治療期間:2年8か月   患者様は子どもの頃から歯のデコボコが気になっており、相談の段階で抜歯矯正による治療を望まれていました。 デコボコの量がかなり多く、抜歯部位は口元を下げすぎず、全体的に咬み合わせがバランス良く噛める位置でシミュレーションを立てて決定しました。 物を噛むときに一番力が入ると言われている第一大臼歯を抜歯することに抵抗がありましたが、第三大臼歯(親知らず)の形態が良く、第一大臼歯の代わりになると判断し、抜歯して第二大臼歯・第三大臼歯を手前に寄せていく治療計画を立てました。 治療開始時は、デコボコが大きい歯は装置が装着できないため、下の写真のように部分的にワイヤーを通して治療することもあります。 抜歯したスペースに歯が動いていくと、全体的に装置が装着できるようになります。 治療を進めていくと、咬み合わせは少しずつ変化し、場合によっては顎関節に痛みが出たり、知覚過敏症状が出たり、一時的な症状であることが多いですが、矯正を行うリスクとして挙げられます。 この症例の方は、咬み合わせが変化していく中で、上下顎とも奥歯が咬んでいない開咬状態になりました。 その場合、下の写真のようなMEAW(Multiloop Edgewise Arch Wire)という、ゴムかけ用のフックを付与したワイヤーを使用することがあります。 ゴムかけのイメージ ゴムかけの力で上下の顎を咬ませることはもちろん、歯1本1本のコントロールにも優れており、歯のガタガタや捻じれが大きく通常のワイヤーだとコントロールが難しい方に有効なワイヤーです。 ただし、歯ブラシが当てにくく、物が挟まりやすいことが欠点でもあります。   治療期間は治療開始時に提示していた「3年以上」よりも早く治療終了することができ、ご本人は治療後の歯並びにも満足しておりました。 現在、保定治療中ですが、後戻りしないよう定期的に通っていただいております。 これだけの歯のガタガタや咬み合わせを治療したとしても、保定期間中に後戻りしてしまうと、治療にかけた年月や費用が無駄になってしまいます。 保定期間も矯正治療の一環になりますので、装置の破損や紛失があった場合はすぐにご連絡するよう心掛け、定期的な通院を守るようにしてください。

2026.02.02

子どもの矯正の不安ー第1期治療は本当に必要?ー

お子様の歯並びについて相談を受ける中で、第1期治療を検討している保護者の方から同じような不安の声を多く聞きます。 治療が必要だと分かっていても、 「本当に今やるべき?」 「子どもが嫌がらない?」 と悩まれるのは自然なことです。 ここでは、第1期治療について特に多い6つの不安を取り上げ、矯正歯科の視点から分かりやすく解説します。 1. 痛みが強いのではないか? 矯正治療と聞くと「痛い」というイメージを持たれる方は少なくありません。 矯正による歯の痛みの感じ方は人それぞれなので、強く痛みが出る場合もあれば、全く痛みを感じない方もいます。 当院では、少しでも安心して通っていただけるよう「疼痛緩和レーザー」を用意しております。 装置装着直後や、歯の移動が大きくなる場合には、治療後に約10分程度照射することで痛みの度合いを下げることができます。 2. 装置をきちんと使えるか心配… 装置使用中は、「ちゃんと使ってくれるのか」「耐えられなくて勝手に外さないか」という不安はとても多いです。 固定式の装置(ブラケット装置やワイヤーなど)は、勝手に外してしまうと治療期間に影響が出ます。 付け外し式の装置も、使用時間が少なければ少ないほど効果は薄く、やはり治療期間延長の原因になることがあります。 結論、固定式、付け外し式どちらも基本的には数日~数週間で必ず慣れます。 矯正治療中にお子様のモチベーションを下げないためにも、保護者の声かけや生活習慣への組み込みが治療成功の大きなポイントになります。 3. 学校生活や見た目への影響は? 子ども本人が気にするのが、「見た目」、「話しにくさ」です。 当院では透明なブラケットやホワイトワイヤーにより表側からでも目立ちにくく治療できます。 また、カラーゴムのご用意もありますので、お子様が矯正治療を少しでも楽しめるような配慮もしております。 装置の種類によって、発音が少し変わることはありますが、多くのお子様は数日で自然に慣れていきます。 学校生活に大きな支障が出るケースは基本的にまれです。 4. 本当に今、治療が必要なのか? 「永久歯が生えそろってからでもいいのでは?」という疑問はもっともです。 当院の第1期治療の目的は、 ・前歯の見た目、咬む機能の改善をする ・顎が狭い場合、拡げることで歯が並ぶスペースを確保する ・口呼吸や舌の癖などを改善する ・顎の成長を正しい方向に導く ことにあります。 顎骨の成長期だからこそできる期間限定の治療があり、この時期を逃すと大人になった時に治療が難しくなるケースもあります。 特に子供の骨格性上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口)は、放置してしまうと将来的に手術を併用する外科矯正が必要になるケースもあります。 第1期治療は、将来の治療を軽くするための準備期間と考えると分かりやすいです。 5. 治療が長くなるのではないか? 第1期治療は、治療期間の目安として約1~2年前後になります。 第1期治療後は、永久歯の生え変わりを見守りながら進めるため、お子様によってトータルの治療期間に幅があります。 ただし、何もしていない期間ではなく、成長のタイミングを見極め、第2期治療(大人の矯正)の必要性を決めるための経過観察になります。 当院は、適切な時期に必要な治療だけを行いメリハリをつけて治療することを目的としており、結果的に全体の治療期間が短くなることもあります。 6. 費用が無駄にならないか? 「第1期治療のあと、結局また矯正が必要になるのでは?」という不安もよく聞かれます。 第1期治療は、歯並びを完成させる治療ではありません。将来の本格矯正(第2期治療)を効率よく進めるための土台作りの時期です。 場合によっては、第1期治療でキレイに歯が並んでバランス良く咬める場合もありますが、基本的には第2期治療が必要になるケースがほとんどです。 第1期治療を行うことで、第2期治療において ・抜歯の可能性を下げられる ・治療期間が短くなる ・治療の負担が軽くなる といったメリットにつながる場合があります。 また、当院で第1期治療を始めて、第2期治療を継続する場合は、第1期治療でかかった費用の差額で第2期治療を開始することが可能です。   まとめ 第1期治療は、お子様にとっても、保護者にとっても初めての矯正体験になることが多いです。 不安を感じるのは当然だと思いますが、目的と内容を正しく知ることで、治療への見方は大きく変わります。 大切なことは「分からないことをそのままにしないこと」「納得したうえで治療を進めること」です。 お子様のことで不安なことや、開始時期が分からないなど、矯正治療に関する質問があれば、まずは当院に直接ご相談にいらしてみてはいかがですか。 無料で相談できますので、ご興味がある方は当院のホームページの「WEB予約」からご予約をお取りいただけます。 また、ホームページ最下部にあるLINEのアイコンから「公式LINE」を登録していただき、相談前に質問していただくことも可能ですので、お気軽にご利用ください。 スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております!

2026.01.09

矯正×3Dプリンター:患者さんの負担を減らす最新技術

3Dプリンターって、歯科でも使えるの? 「3Dプリンター」と聞くと、フィギュアやプラモデル、工業製品を作るものというイメージをお持ちの方が多いかもしれません。実際、近年では家庭用の3Dプリンターも普及し、趣味で小物を作る方も増えています。 しかし、この3D技術は今、歯科医療の世界でも大きな革命を起こしています。特に矯正歯科の分野では、3Dプリンターの導入により、患者さんの負担が大幅に軽減される時代になってきました。 従来の矯正治療で感じていた「あの不快感」 矯正治療を経験された方なら、誰もが一度は経験したことがある型取り(印象採得)の不快感です。 ピンク色や青色のドロドロした材料をお口いっぱいに入れられて、固まるまでじっと我慢する数分間…。息苦しさや、材料が喉に流れ込むような感覚、吐き気を催す方も少なくありません。 特に小さなお子さんや嘔吐反射の強い方にとっては、かなりの苦痛を伴う処置でした。 「子どもが型取りで泣いてしまって…」 「吐き気が強くて型取りが何度も失敗する」 といったお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。型取りを何度も失敗された時の辛さは患者さんはもちろん、型を取るスタッフも常にプレッシャーを感じてしまいます…。 ※当院ではこのようなことは起こりません。 口腔内スキャナー×3Dプリンターが変える矯正治療 不快な型取りが不要に! 最新の矯正治療では、口腔内スキャナーという小型のカメラのような機器でお口の中を撮影するだけで、精密な3Dデータを取得できます。ペン型のスキャナーをお口の中で動かすだけなので、従来の型取り材は一切使用しません。 撮影時間はわずか数分。嘔吐反射が強い方や小さなお子さんでも楽に受けられます。撮影後すぐにモニターで立体的な歯並びを確認できるため、自分の歯並びを客観的に見られることも従来の方法には無かったものです。 3Dプリンター 3Dプリンターで印刷した模型。もちろん装置も製作可能です。 模型がデータで保存可能 口腔内スキャナーで取得した3Dデータは、デジタル上で保存されるため、いつでも正確に再現できる点も大きなメリットです。 基本的に同じ歯列を何度も使用する場合(保定装置の製作など)は、何度も型取りをする必要がなく患者さんの負担を減らして時間もかからずに済みます。 また、石膏模型を作る必要がないため模型製作の時間やコストが削減され、さらに外部へ輸送する際の破損や紛失のリスクもなくなります。 従来の石膏模型 保定装置の製作がスピードアップ 矯正治療後の後戻りを防ぐために使用するクリアリテーナー(透明な保定装置)。この装置の製作において、3Dプリンターは特に威力を発揮します。 従来の方法 型取り(印象採得に数分) 石膏模型の製作(石膏を型に流す動作に数分) 硬化を待って模型完成(硬化時間1~2時間前後) 模型のトリミング(不要な部位を削るのに数十分) リテーナー製作 所要時間:数時間 型取り用の材料は粘土状のものが口の中で固まるまで数分かかります。材料が流れてくる感覚が苦手な方が嘔吐反射を起こす原因になります。石膏も完全に硬化するまで時間がかかり、その間は次の工程に進めません。また、硬化の過程で微妙な変形が生じることもあります。石膏硬化後に装置を製作をしますので、当日に装置お渡しできない可能性があり、後戻りのリスクも上がってしまいます。 3Dプリンター導入後 口腔内スキャン(数分) スキャンデータを用いてPC上で模型データの成形(数分) 3Dプリンターで成形後の模型印刷(約30~40分) リテーナー製作 所要時間:1〜1時間半 データさえあれば同じものを何度でも正確に再現できるため、リテーナーを破損・紛失してしまった場合でも、即日または翌日には新しいものをお渡しできるようになりました。 使用状況によっては別料金を頂く場合もございますが、「無くしやすいのでスペアでもう一つ欲しいです!」という要望にもお応えできます。 クリアリテーナー(保定装置)製作用の機械 患者さんにとってのメリットまとめ 1.身体的負担の軽減 不快な型取りからの解放 嘔吐反射の心配が不要 お子さんが怖がらずに受診できる 2.時間的負担の軽減 装置完成までの待ち時間が短縮 破損時も即日対応が可能 通院回数の削減 3.精度の向上 デジタルデータによる高精度な再現 装置のフィット感が向上 治療結果の予測性が向上 4.衛生面での安心 型取り材による感染リスクの低減 デジタル管理による清潔な環境 まとめ 「矯正治療は我慢するもの」、「型取りは仕方ない」と思っていた時代は、もう過去のものになりつつあります。 口腔内スキャナーと3Dプリンターがあれば、あの不快な型取りを経験せずに、快適に治療を進められます。 リテーナーが壊れてしまっても憂鬱になる必要はなく、データがあればすぐに作り直せます(後戻りしていない場合に限ります)。 実は、この3Dプリンターを導入している歯科医院は、まだそれほど多くありません。高額な設備投資と専門的な技術が必要なため、導入できる医院は限られているのが現状です。 だからこそ、もしあなたのお近くに3Dプリンター導入医院があるなら、それは大きなチャンスでもあります。 「矯正したいけど型取りが不安…」 「子どもに嫌な思いをさせたくない…」 「忙しくて何度も通院できない…」 という方にとって、最新技術を備えた医院を選べることは、治療の質と快適さを大きく左右します。 我慢しなくていい矯正治療を、ぜひ体験していただきたいと思います。 気になることや不安なことがあれば、一度ご来院いただいてご説明を聞いていただいたり、実際のスキャンデータや模型などを見ていただけると治療のイメージがつきやすいかと思います! スタッフ一同お待ちしております!

2025.12.18

矯正の検査・診断で使う最新デジタル技術とは?

矯正治療では、正確な「検査」と「診断」が治療の成功に直結します。 近年はデジタル技術が大きく進歩し、従来よりも精密で、患者さんの負担が少ない検査が可能になりました。 この記事では、当院のシステムを基に矯正歯科×デジタル技術を流れに沿って解説します。 当院の検査内容 矯正治療を始める際に、治療計画を作成する「診断」が必要になります。治療計画作成の際に必要となる以下の検査項目から資料を採得します。 口腔内写真(口の中の写真) 顔貌写真(顔の写真) 口腔内スキャン(デジタル版の型取り) パノラマ写真(口の中全体のレントゲン) セファロ写真(あごのレントゲン) CT(骨や歯の詳細を知るためのレントゲン) CTは主に第2期治療開始の際に必要ですが、第1期治療でも過剰歯(余分に多い歯)や埋伏歯(骨の中に埋まっている歯)の位置関係を知る必要がある場合は追加撮影します。 1. 写真管理システム 顔貌写真や口腔内写真をデジタルで管理し、治療前後の変化を正確に比較できるシステムです。 2. 口腔内スキャナー(光学印象) 従来の印象材(粘土状の材料による型取り)が不要になり、口腔内スキャナーで歯列を3Dデータ化できます。 3. 歯科用CT(3D画像診断) ・顎の骨や歯根の位置 ・顔貌の非対称性 ・親知らずの位置 ・歯槽骨(歯を支える骨)の厚さ などを立体的に把握できる検査です。 4. セファロ解析 横顔および正面のレントゲン写真(セファロ写真)を専用の分析ソフトで解析し、骨格や歯の角度を数値化します。 ・上下顎の位置関係や顔のバランスを精密に評価 ・治療後の横顔シミュレーションが可能 ・客観的データに基づく診断で安心度が高い 5. 3D治療計画ソフト 撮影した写真・スキャンデータ・CTデータを統合し、治療前後の歯並びを3Dでシミュレーションするソフトです。 当院ではMoon Aligner Systemを導入しております。 Moon Alinger Systemとは CT、セファロ写真、口腔内スキャナーから採得した歯列の3Dデータを統合して分析できるソフトです。 これにより、骨格・歯列・歯根の形状などの鮮明な情報を得ることができます。 骨格や顔貌全体を視野に入れた歯の移動シミュレーションをパソコン上で行うことが可能になります。 これにより、治療前後の比較が視覚的に可能になるため、治療のゴールを明確にイメージすることができます。 抜歯をした場合どういう動きになるかなど、一度行ってしまうと後戻りできない治療計画も本当に実現可能なのかを事前にチェックできます。 また、Moon Aligner Systemから拡大装置やマウスピース装置の製作やアンカースクリュー(ネジ)の埋入位置シミュレーションも可能であり、その装置を使用して歯の移動予測シミュレーションもできます。   ※あくまでシミュレーションなので、歯の動きや、咬み合わせの状況により予測通りにいかない可能性があります。 まとめ デジタル技術の進歩により、矯正治療は「正確」「安全」「快適」 の3つが大きく向上しています。 写真管理システムで治療の経過を明確に可視化 口腔内スキャナーで不快感なく精密なデータ取得 CT・セファロ写真で骨格や歯の特徴を分析 3Dシミュレーションで治療計画のより確実なものに 矯正治療においてデジタル技術は、患者さん一人ひとりに最適な矯正治療を提供するために欠かせないツールとなっています。 この記事を見て矯正治療に興味のある方は、当院の「WEB予約」から相談のご予約を取っていただくか、不安な点などを「公式LINE」にてご質問していただいても構いません。 当院スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。

2025.11.21

症例解説(第1期→第2期)

「子供の矯正だけで治療は終わりますか?」 といった質問がよくありますが、結論から言わせていただくと、「基本的には大人の矯正も必要」になります。 もちろん、子供の矯正のみで終了する方もいらっしゃいますが、子供の矯正ではアプローチできる歯が限定的になります。 永久歯が萌出するたびに装置を装着していると、治療期間だけ延びてしまうため、当院ではメリハリをつけて治療します。 実際、子供の矯正(第1期治療)期間と大人の矯正(第2期治療)期間はどれくらいかかるのかを症例を用いて解説いたします。 ※院長自身が治療しましたが当院での治療ではないため、使用している装置は当院で取り扱っているものと異なります。 症例集ページ(https://www.van-ortho-clinic.com/case/)の小児矯正 Case 1 およびCase 2と同じ内容になります。 第1期治療開始時 顔貌写真               口腔内写真             年齢 9歳 男性 主訴(患者様のお悩み) 歯のデコボコを治したい 診断 上顎前歯部叢生(上の前歯のデコボコ) 上下顎側切歯クロスバイト(部分受け口) 上顎狭窄歯列(上のあごが小さめ) 歯冠幅径大(歯が大きめ) 治療方針 上顎緩徐拡大(上あごを拡大) 上の前歯部のみワイヤー矯正 使用装置 緩徐拡大装置(クワドヘリックス) 前歯部ブラケット 治療期間の目安:約半年~1年(保定期間を除いた期間)   第1期治療終了時 顔貌写真               口腔内写真           治療結果 上の前歯のデコボコが改善 上の歯の狭さが改善 目標の永久歯萌出スペースを確保 第2期治療へ移行 上の前歯の裏側に保定装置(Fixリテーナー)を装着し、全ての永久歯萌出後に全顎矯正を行い、全体的な咬み合わせの調整を行います。 経過観察期間:2年7か月   第2期治療開始時 顔貌写真               口腔内写真           開始年齢 13歳 主訴(患者様のお悩み) 残りの歯のデコボコを治したい 診断 上下顎軽度の叢生(上下の歯のデコボコ) 上顎右側犬歯低位(右上の八重歯) 治療方針 非抜歯矯正治療 全体的に装置を装着し、歯のデコボコや咬み合わせを治療 使用装置 表側矯正装置 治療期間の目安:約1年~1年半(保定期間を除いた期間)   第2期治療終了時 顔貌写真               口腔内写真           治療結果 上下の歯のデコボコが改善 全体的な咬み合わせの緊密化 治療費(調整料含めて) 約95万円(第1期治療…40万円、第2期治療…55万円) 第1期治療期間 第1期治療開始:2021年8月 第1期治療終了:2022年1月 動的治療期間:5か月 第2期治療期間 第2期治療開始:2024年9月 第2期治療終了:2025年7月 動的治療期間:10か月 合計期間 3年10か月(動的治療期間:1年3か月+経過観察期間:2年7か月)   患者様は歯のデコボコを主訴で来院しましたが、第1期治療で歯列拡大+前歯部矯正を行ったことで、第2期治療で非抜歯矯正にて治療終了することができました。 当院の第1期治療のノルマは、以下になります。 前歯の審美・機能面の改善 骨格のコントロール 永久歯萌出スペースの確保 第1期治療で上記のアプローチをせず、第2期治療から開始していた場合、抜歯矯正になっていた可能性が高い患者様でした。 あごの大きさや歯の大きさのバランスによって、歯のデコボコや出っ歯になってしまうことが多いため、早めに治療をすることに越したことはないですが、子供の矯正の場合はまず矯正治療を行える適応年齢なのか、協力的であるか、など歯の萌出状況やお子様本人の心理的背景を考慮した上でご提案させていただく形になります。 治療が始まった後も、お子様のモチベーションを維持するために、当院のフォローアップとして装置装着期間および治療期間はなるべく短く行い(メリハリ治療の根本です)、保護者の方のフォローアップとして、仕上げ磨きや装置の不具合確認、矯正治療に対する不安や悩みを傾聴していただく必要性があります。 矯正治療開始後のご相談やご不明点も、公式LINEで時間に関係なく聞いていただいて構いませんので、お気軽にご利用ください。

2025.11.04

裏側矯正装置ブラーバって?

今回は当院で使用している裏側矯正装置ブラーバ(Brava)の特徴についてご説明します。 ブラーバはアメリカで2020年頃から使用開始した装置であり、2025年10月現在においても、国内で導入しているクリニックは限られています。 特徴や他の装置との違い、利点・欠点などブラーバについてもっと知って頂ければと思います。 🦷ブラーバの仕組みと特徴 ブラーバは、従来のワイヤーやマウスピースを使わずに歯を動かす、新しい裏側矯正システムです。各歯に個別設計された小さなアームと支点を用い、歯にかかる力を精密にコントロールします。これにより、見た目を気にせず自然に歯を整えられるのが特徴です。ワイヤーで歯を連結しないため、フロスや歯ブラシを通しやすく、口腔衛生管理がしやすい点も利点とされています。また、従来の舌側矯正に比べて厚みが少なく、違和感や発音障害が軽減されるケースもあります。短期間で効果が現れることもありますが、適応には限界があり、重度の叢生(ガタガタ)や骨格的な不正咬合では適用が難しい場合もあります。治療を希望する際は、他の装置との比較検討も必要になります。 従来の表側矯正・裏側矯正におけるワイヤー矯正は、症例にもよりますが大きく分けて以下のステップで治療をします。 レベリング(デコボコの治療) リトラクト(抜歯後の隙間やデコボコをほぐしてできた隙間を閉じる) ディテーリング(全体的な咬み合わせの微調整) ブラーバは上記の3ステップを1ステップにしてワイヤーに組み込んで歯の移動を行うため、従来の装置より比較的短期間での治療が可能です。 『インディペンデント・ムーバー・テクノロジー』という技術で1本1本の歯に移動様式を加え、同時に歯を動かしていきます。全顎的な固定源(アンカレッジユニット)を必要とせず、各歯が「自己アンカレッジ」的に動く仕組みです。また、必要に応じて一部の歯を「スタビライザー」として一時的に固定源に設定することも可能です。 つまり、ワイヤー矯正で必須になりつつある、矯正用アンカースクリュー(ネジ)の併用を治療計画によっては使用せずに治療を進めていくことも可能です。 ※過蓋咬合や開咬、ガミースマイルの患者さんには、アンカースクリューの併用を提案することがございます。 🌿メリット・デメリット メリット 審美性が良い(見えにくい) 他の装置に比べて早い 抜歯治療など複雑な治療も対応可能 ワイヤー交換の少なさ(上下とも1~2本で治療します) マウスピースと異なり、装置は入れっぱなしで歯が動きます デメリット 一時的な滑舌の悪さ(約2~4週間程度) 金属アレルギーの方は使用不可 下顎骨隆起(舌側の骨の膨らみ)がある方は、下顎が使用不可(上顎のみ適応になることもあります) 歯ブラシの難易度 現時点で、日本では症例数や対応可能な歯科クリニックが少ない 同じ治療計画を作成した時のブラーバとマウスピースの比較表 🪄治療の流れと治療期間 当院の検査はブラーバを使用する場合でも、追加の検査内容はありません。検査内容は以下になります。 検査後、資料をブラーバ専用ラボに送信し、専用ラボから送られてきた治療計画を基に、歯の動きを3Dシミュレーションし、患者さんごとにカスタムアームを製作します。 治療計画作成後、約2~3週間くらいで装置が届きますので、届き次第ブラケット、ワイヤーを装着します。 装着後は、1〜2か月ごとの通院で経過をチェックします。ブラーバは基本的にワイヤー調整を必要としないため、他の矯正法より通院回数が少なく済むのが特徴です。 全体の治療期間は症例によりますが、抜歯矯正においても最短で9か月~約1年半程度が一般的とされています。 治療完了後は他の装置同様、保定装置(リテーナー)を装着して歯の後戻りを防ぐ「保定期間」が約3年かかります。 💰費用・支払い ブラーバの費用は装置代、調整料などを含めて1,155,000円になります。 小臼歯抜歯が必要な場合、1本につき8,800円になります。 例)治療計画に基づいて、小臼歯抜歯が4本必要な場合 ブラーバ(1,155,000円) + 上下左右小臼歯抜歯計4本(8,800円×4) = 1,190,200円 が治療費総額になります。 📸治療経過写真 当院で裏側矯正治療しているスタッフの経過写真をご参考にしてください。 上下左右小臼歯を1本ずつ計4本抜歯して現在も治療中です。「歯を抜いた隙間が閉じた量」、「前歯の移動量」、「正面から見た前歯の位置」に注目して見てもらえると、歯の移動の早さが目に見えて分かるかと思います。 初回装着時 正面 上顎 (青い材料は下の歯が上の装置にぶつからないよう、咬み合わせを一時的に上げる材料です) 下顎   約4か月後 正面 (ゴムかけをして奥歯の咬み合わせや出っ歯の治療をするため、何か所かボタンが付いています) 上顎 下顎 ※ブラーバのみで治療ゴール達成が困難な場合、表側に一時的に装置を追加することもあります。 ※写真のように一時的に咬み合わせを上げたり、ゴムかけなどを併用する治療計画の場合、一時的に使用しますが追加料金はかかりません。 💬まとめ 最新の裏側矯正装置ブラーバ、いかがでしたか? 見た目に優れており、治療期間も比較的早いのであれば、ブラーバを選択するメリットは非常に大きいと思います。 今回説明した内容以外にも不安な点や、相談したい点などあれば、一度当院の「WEB予約」から相談のご予約を取っていただくか、「公式LINE」にてご質問していただいても構いません。 当院スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。

2025.10.10