所沢駅から徒歩1分の矯正専門医院 VAN矯正歯科

VAN矯正歯科

〒359-1123
埼玉県所沢市日吉町4-1 髙田ビル2F

04-2935-7711

診療時間
10:00-13:00 -
15:00-19:00(月・土・日は18:00) -

休診日:毎週木曜日、第2水曜日、祝祭日
◯:日曜日と月曜日は隔週で休診日
(第1・3・5日曜日、第2・4月曜日)

MFT(筋機能療法)って何?

「うちの子、いつも口が開いている」「舌がいつも前に出ていて前歯が開いてきている」 こうしたお悩みをお持ちの保護者の方は多いのではないでしょうか。 実は、歯並びや噛み合わせに大きく影響しているのが「舌・唇・頬などお口まわりの筋肉の使い方」です。これらの筋肉のバランスを整えるトレーニングが、MFT(筋機能療法:Myofunctional Therapy)です。 本記事では、MFTの基本から矯正治療との関係、自宅でもできるトレーニングの一部をわかりやすく解説します。 1. MFTとは何か? MFTとは、舌・唇・頬・顎などの口腔周囲筋(こうくうしゅういきん)の機能を改善するためのリハビリテーションです。 「筋機能療法」とも呼ばれ、歯科・矯正歯科の分野で広く取り入れられています。 MFTが必要とされる主な理由 舌や唇の力が弱いと、歯に不均衡な圧力がかかり続ける 誤った筋肉の使い方が、歯並びや顎の発育を妨げる 矯正装置だけでは解決できない「癖」の根本に働きかける必要がある MFTで改善が期待できる主な症状 開咬(前歯が噛み合わない) 口呼吸・いびき 舌突出癖(飲み込むとき舌が前に出る) 指しゃぶり・爪噛みなどの口腔習癖 発音の問題(サ行・タ行の不明瞭さなど) 2. 口呼吸・舌癖が引き起こす問題 「子どもが口を開けたまま寝ている」、「食事中に音が出る」などが気になる場合は、口呼吸や舌癖が関与している可能性があります。 口呼吸のリスク 本来、私たちは「鼻呼吸」が正常な状態です。口から呼吸をすると次のような問題が生じやすくなります。 口の中が乾燥し、虫歯・歯周病のリスクが上昇する 舌が下がり、前歯を内側から押す力がなくなる 上顎の発育が妨げられ、歯列が狭くなる 集中力の低下・睡眠の質の悪化を招く場合がある 舌癖(ぜつへき)とは 舌癖とは、安静時や嚥下(飲み込み)時に舌が正しい位置におさまらない習慣のことです。舌が前歯の裏に常に触れていたり、飲み込む際に舌が前に突き出たりする「舌突出癖」が代表的です。 舌は非常に強い筋肉です。1日に約2,000回の嚥下を行うとも言われており、その度に誤った方向への圧力がかかることで、歯は少しずつ動かされてしまいます。 また、正しく舌が使えるようになると嚥下(食べ物を飲み込む)時に、食塊を喉に送る助けになっててくれます。舌が上に挙がらないと、食事中はいわゆる丸のみ状態になります。   3. 矯正治療とMFTの組み合わせ 「矯正装置をつければ歯並びは治る」と思われがちですが、口腔周囲筋の問題を解決しないまま矯正を行っても、治療後に歯が元の位置に戻ってしまう「後戻り(リラプス)」が起こることがあります。 矯正治療のみ 矯正治療+MFT 歯は動かせる 歯を動かしながら筋肉も正常化 筋肉の癖が残る場合がある 癖の根本改善を同時進行 後戻りリスクが残ることも 後戻りリスクを軽減 装置依存になりやすい 自力で維持できる機能を育てる MFTは矯正装置の効果を最大限に引き出すと同時に、治療後の安定した状態を長期的に維持するための重要なサポートです。お子さまの成長期(特に小学生年代)に取り組むことで、顎の発育と歯列の形成に良い影響を与えることも期待できます。 当院ではどなたでも矯正治療と同時進行でMFTを行っております。一番最初のトレーニングやトレーニング内容を変更する場合、自宅でも確認できるよう動画を撮影させていただき、公式LINEにて送信しております。 一番最初の状態にさかのぼって確認することで、舌や唇の筋肉の使い方の経時的変化をご自身で確認していただくこともできます。 4. 自宅でできるMFTトレーニング MFTは歯科医院でのトレーニング指導を基本としますが、日々の自宅練習が効果を大きく左右します。 ここでは、代表的なトレーニングをご紹介します。いずれも道具不要で、毎日数分で取り組めます。 ① スポット(舌の正しい位置を覚える) 舌の正しい安静位(スポット)を習慣化するトレーニングです。 上の前歯の少し後ろ(歯茎と口蓋の境目あたり)に舌先を当てる。 その位置を「スポット」と呼び、10秒ほど当てたままキープする。 1日10~20回を目安に行い、食事・会話以外の時間もいつもスポットに舌を置く習慣をつける。 このトレーニングの目的は、舌に動きをつけることと、舌を挙上する意識を身に着けることになります。 ② ポッピング(舌の筋力増強) 舌全体を上顎(口蓋)に吸い付け、「ポン」と音を立てて離します。 口を大きめに開けます。 舌全体を上顎にしっかり吸いつけます(舌の裏のスジが伸びる感覚)。 2~3秒吸い付けたら離して「ポン」と音を出す。1日10〜20回を目安に行います。 このトレーニングの目的は、舌の筋力をつけることで、挙上するための維持力を鍛えることです。 ③ バブル(口唇の圧力軽減やお口ポカンの改善) 口呼吸の改善には唇を閉じる筋力が必要です。 上唇に空気を溜め、圧が逃げないよう口唇を閉じておきます。 その次に下唇、右頬、左頬の順に同じように空気を溜め、空気を漏らさないよう内側から空気で押します。 それぞれ1回10秒ずつ10回1セットを1日のノルマとして行います。 このトレーニングの目的は、唇・頬周りの筋肉を鍛え、力が元々強い方は無駄な力が入りすぎないようにし、力が元々弱い方は口唇を閉じる筋肉を鍛えていくことです。 ⚠ トレーニングを始める前に 自己判断での開始も可能ですが、まずは歯科医院での直接診察・指導を受けることをおすすめします。 お子さまの口腔状態や年齢によって適切なトレーニング内容は異なります。歯科医師・歯科衛生士と連携しながら取り組むことで、より確かな効果が期待できます。 5. MFTは「歯並びを守る習慣」をつくる MFTは、お子さまが生涯にわたって健康なお口を保つための「土台づくり」と言えます。 歯並びは矯正装置で整えることができますが、その歯並びを維持するのはお口まわりの筋肉です。 早い時期に気づいて適切なトレーニングを始めることで、矯正治療の期間短縮や、将来の後戻りリスクの軽減が期待できます。 「うちの子は大丈夫かな?」と感じたら、ぜひ一度、当院までご相談ください。 無料で相談できますので、ご興味がある方は当院のホームページの「無料カウンセリング予約」からご予約をお取りいただけます。 また、ホームページ最下部にあるLINEのアイコンから「公式LINE」を登録していただき、相談前に質問していただくことも可能ですので、お気軽にご利用ください。 スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております!

2026.03.20

矯正治療のやり直しはできる?後戻りと再治療について

「矯正は終わったのに少し歯並びが戻ってきた」 「仕上がりが気になる」 「他院で治療したけれど相談してもいいの?」 このようなご相談は珍しくありません。 歯並びの状態によっては再治療が可能ですが、再治療に伴うリスクは大きいため、希望通りに治療が進まず、もともとの歯の位置まで完全には戻らないことがあります。 これから矯正治療を始める方も、後戻りをしてしまった方も、再治療が必要になる理由や、そもそも再治療にならないための考え方について、このブログで知って頂ければと思います。 1. 再治療とは? 再治療とは、一度矯正治療を経験した方が歯並びや噛み合わせを再度整えることです。 再治療が適応になる主な理由は次のようなものがあります。 保定不足による後戻り 咬み合わせや見た目の違和感 成長や加齢による変化 これらは早期発見により軽度の調整で済む場合もありますので、保定期間中も定期的に通っていただく必要があります。 他院で治療終了してから別の医院で再治療を行うことは可能です。 当院で行う場合は検査後に以下のリスクを考慮し、状態によっては治療できない場合や、治療ゴールを妥協せざるを得ない場合があります。 歯の移動による歯根吸収 過度なIPR(歯と歯の間を削る)による歯のダメージ 歯の過度な傾斜移動による咬み合わせの不調和 抜歯部位や抜歯本数による咬み合わせの不調和 歯周病の進行、知覚過敏、顎関節症状など矯正治療に伴う副作用が強く反応している 治療のゴールは、治療計画を立てる歯科医師により様々であり、考え方が異なるため、誰かが治療した後に再治療するということは、当院が目指している治療ゴールに近づけない可能性が高いです。 加えて、初診時〜治療終了までの経過など資料が足らないため、パズルのピースが足らないままパズルを完成させなければならないような状況になることがほとんどです。 できればもともと通われていた医院にて再治療してもらうことが資料も揃っているためおすすめなのですが、閉院や歯科医師との相性などで叶わないこともあり、他院で再治療される方は少なくありません。 他院から当院で再治療を希望する方は、「再治療初診管理料」として22,000円を相談時に頂いております。 また、治療途中で転院される方も同様に「転院引継ぎ料」として22,000円が相談時にかかります。 2. 再治療にならないために大切なこと ①歯並びの原因まで改善する(MFT) 歯並びは舌や口周囲の筋肉の影響を強く受けます。 舌で前歯を押す癖 口呼吸 飲み込み方の癖 などがあると、矯正後でも歯並びが変化することがあります。 MFT(口腔筋機能療法)は、舌の位置や筋肉の使い方を整え、歯並びが安定しやすい状態を作るトレーニングです。歯を並べるだけでなく、原因にもアプローチすることが重要です。 ②保定装置(リテーナー)をしっかり使う 矯正後の歯は元に戻ろうとするため、リテーナー装着は非常に重要です。 後戻りの多くは保定不足が原因です。治療終了後も継続的な管理が必要になります。 ③無理のない治療計画 見た目だけを優先した無理な治療は、長期的な安定を損なうことがあります。 将来的な噛み合わせや骨格とのバランスまで考えた治療計画が再治療の予防につながります。 当院では抜歯・非抜歯どちらでも治療可能な方は治療計画を比較して、ご希望に合わせて治療することができます。 なるべく歯を抜きたくないので非抜歯矯正をしたが、治療終了後に「口元の変化がないことが気になる…」となった場合、抜歯治療にて再治療をされる方もいます。 結果的に治療期間が延び、遠回りになってしまうため、納得のいく治療計画を始めに選択してもらうことが鍵になります。 当院で使用する保定装置 3. 再治療になりやすい人の特徴 次のような傾向がある場合、歯並びが変化しやすいことがあります。 保定装置(リテーナー)を指示された時間通りに使っていない リテーナーを浮いたまま使用したり、固定式のリテーナーが外れたまま放置しているなど、正しく機能していない お口ポカン(口唇閉鎖不全)や舌癖が残存しており、MFTをしていない 歯の移動が終了して装置が外れると油断してしまいがちですが、実は保定期間中が矯正治療の最重要期間でもあります。 治療にかけた費用が無駄になってしまわないよう、当院も保定に関するサポートはしっかりさせていただきます。 早期に気づけば、簡単な対応で安定させられることもありますので、保定期間中も油断せず定期的な来院を心がけてください。 4. 再治療のよくある誤解 必ずしも「再治療=失敗」ではありません。 加齢変化 生活環境の変化 治療ゴールの違い などが理由になることも多くあります。 「あの時ちゃんと使っておけば…」など過去の状況を遡っても結果は変わりません。 現状をどういう治療で変えていくかや、過去に失敗したことを繰り返さない習慣付けが大切です。 まとめ 再治療にならないよう留意することは、 後戻りしないよう保定期間も油断しないこと 定期的に来院し、主治医に確認してもらい、後戻りを未然に防ぐこと 治療開始前に長期的に安定する治療計画を選ぶこと(不安であれば比較検討や、事前に相談すること) です。 リテーナーを使用中の方や、使用を終えた方が、少しでも歯並びの変化が気になるのであれば、主治医による早めのチェックがおすすめです。 当院で治療されている方は、後戻りの可能性を少しでも減らしていけるよう、保定終了まで責任を持って最後までフォローアップ致しますので、どうぞよろしくお願い致します。

2026.03.03

症例解説(デコボコ② -難症例-)

今回症例解説をするのは、20代女性の症例です。 デコボコの量が多く、補綴物(歯の被せ物)や顎の狭窄などにより咬み合わせが不安定で、治療計画を立てるのが困難、いわゆる「難症例」になります。 ※院長自身が治療しましたが当院での治療ではないため、使用している装置は当院で取り扱っているものと異なります。 症例集ページ(https://www.van-ortho-clinic.com/case/)の成人矯正 Case 10 と同じ内容になります。 治療開始時 顔貌写真               口腔内写真                   年齢 20代女性 主訴(患者様のお悩み) 歯のデコボコを全体的に綺麗にしたい   診断 重度な叢生(前歯部のスペース不足) 上顎左右側第二小臼歯舌側転位(歯列から逸脱して萌出) 上顎左右側犬歯唇側転位(八重歯) 数か所のクロスバイト(部分受け口) 治療方針 上顎左右側第二小臼歯、上顎左右側第一大臼歯、下顎右側第一大臼歯、下顎左側第二小臼歯 計6本抜歯 上下顎第一大臼歯抜歯部は第三大臼歯(親知らず)を移動させることで咬み合わせるよう計画 使用装置 表側矯正装置 クワドヘリックス (上顎拡大装置) 歯科矯正用アンカースクリュー(上顎左右側大臼歯部 計2本) 治療期間の目安:約3年~3年半(保定期間を除いた期間) 治療終了時 顔貌写真               口腔内写真                     治療結果 口元を下げすぎずに治療終了できた 歯列のデコボコが改善 奥歯・前歯共に咬み合わせが安定 治療費(調整料含めて) 総額:約100万円 治療期間 治療開始:2023年3月 治療終了:2025年11月 動的治療期間:2年8か月   患者様は子どもの頃から歯のデコボコが気になっており、相談の段階で抜歯矯正による治療を望まれていました。 デコボコの量がかなり多く、抜歯部位は口元を下げすぎず、全体的に咬み合わせがバランス良く噛める位置でシミュレーションを立てて決定しました。 物を噛むときに一番力が入ると言われている第一大臼歯を抜歯することに抵抗がありましたが、第三大臼歯(親知らず)の形態が良く、第一大臼歯の代わりになると判断し、抜歯して第二大臼歯・第三大臼歯を手前に寄せていく治療計画を立てました。 治療開始時は、デコボコが大きい歯は装置が装着できないため、下の写真のように部分的にワイヤーを通して治療することもあります。 抜歯したスペースに歯が動いていくと、全体的に装置が装着できるようになります。 治療を進めていくと、咬み合わせは少しずつ変化し、場合によっては顎関節に痛みが出たり、知覚過敏症状が出たり、一時的な症状であることが多いですが、矯正を行うリスクとして挙げられます。 この症例の方は、咬み合わせが変化していく中で、上下顎とも奥歯が咬んでいない開咬状態になりました。 その場合、下の写真のようなMEAW(Multiloop Edgewise Arch Wire)という、ゴムかけ用のフックを付与したワイヤーを使用することがあります。 ゴムかけのイメージ ゴムかけの力で上下の顎を咬ませることはもちろん、歯1本1本のコントロールにも優れており、歯のガタガタや捻じれが大きく通常のワイヤーだとコントロールが難しい方に有効なワイヤーです。 ただし、歯ブラシが当てにくく、物が挟まりやすいことが欠点でもあります。   治療期間は治療開始時に提示していた「3年以上」よりも早く治療終了することができ、ご本人は治療後の歯並びにも満足しておりました。 現在、保定治療中ですが、後戻りしないよう定期的に通っていただいております。 これだけの歯のガタガタや咬み合わせを治療したとしても、保定期間中に後戻りしてしまうと、治療にかけた年月や費用が無駄になってしまいます。 保定期間も矯正治療の一環になりますので、装置の破損や紛失があった場合はすぐにご連絡するよう心掛け、定期的な通院を守るようにしてください。

2026.02.02

子どもの矯正の不安ー第1期治療は本当に必要?ー

お子様の歯並びについて相談を受ける中で、第1期治療を検討している保護者の方から同じような不安の声を多く聞きます。 治療が必要だと分かっていても、 「本当に今やるべき?」 「子どもが嫌がらない?」 と悩まれるのは自然なことです。 ここでは、第1期治療について特に多い6つの不安を取り上げ、矯正歯科の視点から分かりやすく解説します。 1. 痛みが強いのではないか? 矯正治療と聞くと「痛い」というイメージを持たれる方は少なくありません。 矯正による歯の痛みの感じ方は人それぞれなので、強く痛みが出る場合もあれば、全く痛みを感じない方もいます。 当院では、少しでも安心して通っていただけるよう「疼痛緩和レーザー」を用意しております。 装置装着直後や、歯の移動が大きくなる場合には、治療後に約10分程度照射することで痛みの度合いを下げることができます。 2. 装置をきちんと使えるか心配… 装置使用中は、「ちゃんと使ってくれるのか」「耐えられなくて勝手に外さないか」という不安はとても多いです。 固定式の装置(ブラケット装置やワイヤーなど)は、勝手に外してしまうと治療期間に影響が出ます。 付け外し式の装置も、使用時間が少なければ少ないほど効果は薄く、やはり治療期間延長の原因になることがあります。 結論、固定式、付け外し式どちらも基本的には数日~数週間で必ず慣れます。 矯正治療中にお子様のモチベーションを下げないためにも、保護者の声かけや生活習慣への組み込みが治療成功の大きなポイントになります。 3. 学校生活や見た目への影響は? 子ども本人が気にするのが、「見た目」、「話しにくさ」です。 当院では透明なブラケットやホワイトワイヤーにより表側からでも目立ちにくく治療できます。 また、カラーゴムのご用意もありますので、お子様が矯正治療を少しでも楽しめるような配慮もしております。 装置の種類によって、発音が少し変わることはありますが、多くのお子様は数日で自然に慣れていきます。 学校生活に大きな支障が出るケースは基本的にまれです。 4. 本当に今、治療が必要なのか? 「永久歯が生えそろってからでもいいのでは?」という疑問はもっともです。 当院の第1期治療の目的は、 ・前歯の見た目、咬む機能の改善をする ・顎が狭い場合、拡げることで歯が並ぶスペースを確保する ・口呼吸や舌の癖などを改善する ・顎の成長を正しい方向に導く ことにあります。 顎骨の成長期だからこそできる期間限定の治療があり、この時期を逃すと大人になった時に治療が難しくなるケースもあります。 特に子供の骨格性上顎前突(出っ歯)や下顎前突(受け口)は、放置してしまうと将来的に手術を併用する外科矯正が必要になるケースもあります。 第1期治療は、将来の治療を軽くするための準備期間と考えると分かりやすいです。 5. 治療が長くなるのではないか? 第1期治療は、治療期間の目安として約1~2年前後になります。 第1期治療後は、永久歯の生え変わりを見守りながら進めるため、お子様によってトータルの治療期間に幅があります。 ただし、何もしていない期間ではなく、成長のタイミングを見極め、第2期治療(大人の矯正)の必要性を決めるための経過観察になります。 当院は、適切な時期に必要な治療だけを行いメリハリをつけて治療することを目的としており、結果的に全体の治療期間が短くなることもあります。 6. 費用が無駄にならないか? 「第1期治療のあと、結局また矯正が必要になるのでは?」という不安もよく聞かれます。 第1期治療は、歯並びを完成させる治療ではありません。将来の本格矯正(第2期治療)を効率よく進めるための土台作りの時期です。 場合によっては、第1期治療でキレイに歯が並んでバランス良く咬める場合もありますが、基本的には第2期治療が必要になるケースがほとんどです。 第1期治療を行うことで、第2期治療において ・抜歯の可能性を下げられる ・治療期間が短くなる ・治療の負担が軽くなる といったメリットにつながる場合があります。 また、当院で第1期治療を始めて、第2期治療を継続する場合は、第1期治療でかかった費用の差額で第2期治療を開始することが可能です。   まとめ 第1期治療は、お子様にとっても、保護者にとっても初めての矯正体験になることが多いです。 不安を感じるのは当然だと思いますが、目的と内容を正しく知ることで、治療への見方は大きく変わります。 大切なことは「分からないことをそのままにしないこと」「納得したうえで治療を進めること」です。 お子様のことで不安なことや、開始時期が分からないなど、矯正治療に関する質問があれば、まずは当院に直接ご相談にいらしてみてはいかがですか。 無料で相談できますので、ご興味がある方は当院のホームページの「無料カウンセリング予約」からご予約をお取りいただけます。 また、ホームページ最下部にあるLINEのアイコンから「公式LINE」を登録していただき、相談前に質問していただくことも可能ですので、お気軽にご利用ください。 スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております!

2026.01.09

矯正×3Dプリンター:患者さんの負担を減らす最新技術

3Dプリンターって、歯科でも使えるの? 「3Dプリンター」と聞くと、フィギュアやプラモデル、工業製品を作るものというイメージをお持ちの方が多いかもしれません。実際、近年では家庭用の3Dプリンターも普及し、趣味で小物を作る方も増えています。 しかし、この3D技術は今、歯科医療の世界でも大きな革命を起こしています。特に矯正歯科の分野では、3Dプリンターの導入により、患者さんの負担が大幅に軽減される時代になってきました。 従来の矯正治療で感じていた「あの不快感」 矯正治療を経験された方なら、誰もが一度は経験したことがある型取り(印象採得)の不快感です。 ピンク色や青色のドロドロした材料をお口いっぱいに入れられて、固まるまでじっと我慢する数分間…。息苦しさや、材料が喉に流れ込むような感覚、吐き気を催す方も少なくありません。 特に小さなお子さんや嘔吐反射の強い方にとっては、かなりの苦痛を伴う処置でした。 「子どもが型取りで泣いてしまって…」 「吐き気が強くて型取りが何度も失敗する」 といったお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。型取りを何度も失敗された時の辛さは患者さんはもちろん、型を取るスタッフも常にプレッシャーを感じてしまいます…。 ※当院ではこのようなことは起こりません。 口腔内スキャナー×3Dプリンターが変える矯正治療 不快な型取りが不要に! 最新の矯正治療では、口腔内スキャナーという小型のカメラのような機器でお口の中を撮影するだけで、精密な3Dデータを取得できます。ペン型のスキャナーをお口の中で動かすだけなので、従来の型取り材は一切使用しません。 撮影時間はわずか数分。嘔吐反射が強い方や小さなお子さんでも楽に受けられます。撮影後すぐにモニターで立体的な歯並びを確認できるため、自分の歯並びを客観的に見られることも従来の方法には無かったものです。 3Dプリンター 3Dプリンターで印刷した模型。もちろん装置も製作可能です。 模型がデータで保存可能 口腔内スキャナーで取得した3Dデータは、デジタル上で保存されるため、いつでも正確に再現できる点も大きなメリットです。 基本的に同じ歯列を何度も使用する場合(保定装置の製作など)は、何度も型取りをする必要がなく患者さんの負担を減らして時間もかからずに済みます。 また、石膏模型を作る必要がないため模型製作の時間やコストが削減され、さらに外部へ輸送する際の破損や紛失のリスクもなくなります。 従来の石膏模型 保定装置の製作がスピードアップ 矯正治療後の後戻りを防ぐために使用するクリアリテーナー(透明な保定装置)。この装置の製作において、3Dプリンターは特に威力を発揮します。 従来の方法 型取り(印象採得に数分) 石膏模型の製作(石膏を型に流す動作に数分) 硬化を待って模型完成(硬化時間1~2時間前後) 模型のトリミング(不要な部位を削るのに数十分) リテーナー製作 所要時間:数時間 型取り用の材料は粘土状のものが口の中で固まるまで数分かかります。材料が流れてくる感覚が苦手な方が嘔吐反射を起こす原因になります。石膏も完全に硬化するまで時間がかかり、その間は次の工程に進めません。また、硬化の過程で微妙な変形が生じることもあります。石膏硬化後に装置を製作をしますので、当日に装置お渡しできない可能性があり、後戻りのリスクも上がってしまいます。 3Dプリンター導入後 口腔内スキャン(数分) スキャンデータを用いてPC上で模型データの成形(数分) 3Dプリンターで成形後の模型印刷(約30~40分) リテーナー製作 所要時間:1〜1時間半 データさえあれば同じものを何度でも正確に再現できるため、リテーナーを破損・紛失してしまった場合でも、即日または翌日には新しいものをお渡しできるようになりました。 使用状況によっては別料金を頂く場合もございますが、「無くしやすいのでスペアでもう一つ欲しいです!」という要望にもお応えできます。 クリアリテーナー(保定装置)製作用の機械 患者さんにとってのメリットまとめ 1.身体的負担の軽減 不快な型取りからの解放 嘔吐反射の心配が不要 お子さんが怖がらずに受診できる 2.時間的負担の軽減 装置完成までの待ち時間が短縮 破損時も即日対応が可能 通院回数の削減 3.精度の向上 デジタルデータによる高精度な再現 装置のフィット感が向上 治療結果の予測性が向上 4.衛生面での安心 型取り材による感染リスクの低減 デジタル管理による清潔な環境 まとめ 「矯正治療は我慢するもの」、「型取りは仕方ない」と思っていた時代は、もう過去のものになりつつあります。 口腔内スキャナーと3Dプリンターがあれば、あの不快な型取りを経験せずに、快適に治療を進められます。 リテーナーが壊れてしまっても憂鬱になる必要はなく、データがあればすぐに作り直せます(後戻りしていない場合に限ります)。 実は、この3Dプリンターを導入している歯科医院は、まだそれほど多くありません。高額な設備投資と専門的な技術が必要なため、導入できる医院は限られているのが現状です。 だからこそ、もしあなたのお近くに3Dプリンター導入医院があるなら、それは大きなチャンスでもあります。 「矯正したいけど型取りが不安…」 「子どもに嫌な思いをさせたくない…」 「忙しくて何度も通院できない…」 という方にとって、最新技術を備えた医院を選べることは、治療の質と快適さを大きく左右します。 我慢しなくていい矯正治療を、ぜひ体験していただきたいと思います。 気になることや不安なことがあれば、一度ご来院いただいてご説明を聞いていただいたり、実際のスキャンデータや模型などを見ていただけると治療のイメージがつきやすいかと思います! スタッフ一同お待ちしております!

2025.12.18

矯正の検査・診断で使う最新デジタル技術とは?

矯正治療では、正確な「検査」と「診断」が治療の成功に直結します。 近年はデジタル技術が大きく進歩し、従来よりも精密で、患者さんの負担が少ない検査が可能になりました。 この記事では、当院のシステムを基に矯正歯科×デジタル技術を流れに沿って解説します。 当院の検査内容 矯正治療を始める際に、治療計画を作成する「診断」が必要になります。治療計画作成の際に必要となる以下の検査項目から資料を採得します。 口腔内写真(口の中の写真) 顔貌写真(顔の写真) 口腔内スキャン(デジタル版の型取り) パノラマ写真(口の中全体のレントゲン) セファロ写真(あごのレントゲン) CT(骨や歯の詳細を知るためのレントゲン) CTは主に第2期治療開始の際に必要ですが、第1期治療でも過剰歯(余分に多い歯)や埋伏歯(骨の中に埋まっている歯)の位置関係を知る必要がある場合は追加撮影します。 1. 写真管理システム 顔貌写真や口腔内写真をデジタルで管理し、治療前後の変化を正確に比較できるシステムです。 2. 口腔内スキャナー(光学印象) 従来の印象材(粘土状の材料による型取り)が不要になり、口腔内スキャナーで歯列を3Dデータ化できます。 3. 歯科用CT(3D画像診断) ・顎の骨や歯根の位置 ・顔貌の非対称性 ・親知らずの位置 ・歯槽骨(歯を支える骨)の厚さ などを立体的に把握できる検査です。 4. セファロ解析 横顔および正面のレントゲン写真(セファロ写真)を専用の分析ソフトで解析し、骨格や歯の角度を数値化します。 ・上下顎の位置関係や顔のバランスを精密に評価 ・治療後の横顔シミュレーションが可能 ・客観的データに基づく診断で安心度が高い 5. 3D治療計画ソフト 撮影した写真・スキャンデータ・CTデータを統合し、治療前後の歯並びを3Dでシミュレーションするソフトです。 当院ではMoon Aligner Systemを導入しております。 Moon Alinger Systemとは CT、セファロ写真、口腔内スキャナーから採得した歯列の3Dデータを統合して分析できるソフトです。 これにより、骨格・歯列・歯根の形状などの鮮明な情報を得ることができます。 骨格や顔貌全体を視野に入れた歯の移動シミュレーションをパソコン上で行うことが可能になります。 これにより、治療前後の比較が視覚的に可能になるため、治療のゴールを明確にイメージすることができます。 抜歯をした場合どういう動きになるかなど、一度行ってしまうと後戻りできない治療計画も本当に実現可能なのかを事前にチェックできます。 また、Moon Aligner Systemから拡大装置やマウスピース装置の製作やアンカースクリュー(ネジ)の埋入位置シミュレーションも可能であり、その装置を使用して歯の移動予測シミュレーションもできます。   ※あくまでシミュレーションなので、歯の動きや、咬み合わせの状況により予測通りにいかない可能性があります。 まとめ デジタル技術の進歩により、矯正治療は「正確」「安全」「快適」 の3つが大きく向上しています。 写真管理システムで治療の経過を明確に可視化 口腔内スキャナーで不快感なく精密なデータ取得 CT・セファロ写真で骨格や歯の特徴を分析 3Dシミュレーションで治療計画のより確実なものに 矯正治療においてデジタル技術は、患者さん一人ひとりに最適な矯正治療を提供するために欠かせないツールとなっています。 この記事を見て矯正治療に興味のある方は、当院の「無料カウンセリング相談」から相談のご予約を取っていただくか、不安な点などを「公式LINE」にてご質問していただいても構いません。 当院スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。

2025.11.21

症例解説(第1期→第2期)

「子供の矯正だけで治療は終わりますか?」 といった質問がよくありますが、結論から言わせていただくと、「基本的には大人の矯正も必要」になります。 もちろん、子供の矯正のみで終了する方もいらっしゃいますが、子供の矯正ではアプローチできる歯が限定的になります。 永久歯が萌出するたびに装置を装着していると、治療期間だけ延びてしまうため、当院ではメリハリをつけて治療します。 実際、子供の矯正(第1期治療)期間と大人の矯正(第2期治療)期間はどれくらいかかるのかを症例を用いて解説いたします。 ※院長自身が治療しましたが当院での治療ではないため、使用している装置は当院で取り扱っているものと異なります。 症例集ページ(https://www.van-ortho-clinic.com/case/)の小児矯正 Case 1 およびCase 2と同じ内容になります。 第1期治療開始時 顔貌写真               口腔内写真             年齢 9歳 男性 主訴(患者様のお悩み) 歯のデコボコを治したい 診断 上顎前歯部叢生(上の前歯のデコボコ) 上下顎側切歯クロスバイト(部分受け口) 上顎狭窄歯列(上のあごが小さめ) 歯冠幅径大(歯が大きめ) 治療方針 上顎緩徐拡大(上あごを拡大) 上の前歯部のみワイヤー矯正 使用装置 緩徐拡大装置(クワドヘリックス) 前歯部ブラケット 治療期間の目安:約半年~1年(保定期間を除いた期間)   第1期治療終了時 顔貌写真               口腔内写真           治療結果 上の前歯のデコボコが改善 上の歯の狭さが改善 目標の永久歯萌出スペースを確保 第2期治療へ移行 上の前歯の裏側に保定装置(Fixリテーナー)を装着し、全ての永久歯萌出後に全顎矯正を行い、全体的な咬み合わせの調整を行います。 経過観察期間:2年7か月   第2期治療開始時 顔貌写真               口腔内写真           開始年齢 13歳 主訴(患者様のお悩み) 残りの歯のデコボコを治したい 診断 上下顎軽度の叢生(上下の歯のデコボコ) 上顎右側犬歯低位(右上の八重歯) 治療方針 非抜歯矯正治療 全体的に装置を装着し、歯のデコボコや咬み合わせを治療 使用装置 表側矯正装置 治療期間の目安:約1年~1年半(保定期間を除いた期間)   第2期治療終了時 顔貌写真               口腔内写真           治療結果 上下の歯のデコボコが改善 全体的な咬み合わせの緊密化 治療費(調整料含めて) 約95万円(第1期治療…40万円、第2期治療…55万円) 第1期治療期間 第1期治療開始:2021年8月 第1期治療終了:2022年1月 動的治療期間:5か月 第2期治療期間 第2期治療開始:2024年9月 第2期治療終了:2025年7月 動的治療期間:10か月 合計期間 3年10か月(動的治療期間:1年3か月+経過観察期間:2年7か月)   患者様は歯のデコボコを主訴で来院しましたが、第1期治療で歯列拡大+前歯部矯正を行ったことで、第2期治療で非抜歯矯正にて治療終了することができました。 当院の第1期治療のノルマは、以下になります。 前歯の審美・機能面の改善 骨格のコントロール 永久歯萌出スペースの確保 第1期治療で上記のアプローチをせず、第2期治療から開始していた場合、抜歯矯正になっていた可能性が高い患者様でした。 あごの大きさや歯の大きさのバランスによって、歯のデコボコや出っ歯になってしまうことが多いため、早めに治療をすることに越したことはないですが、子供の矯正の場合はまず矯正治療を行える適応年齢なのか、協力的であるか、など歯の萌出状況やお子様本人の心理的背景を考慮した上でご提案させていただく形になります。 治療が始まった後も、お子様のモチベーションを維持するために、当院のフォローアップとして装置装着期間および治療期間はなるべく短く行い(メリハリ治療の根本です)、保護者の方のフォローアップとして、仕上げ磨きや装置の不具合確認、矯正治療に対する不安や悩みを傾聴していただく必要性があります。 矯正治療開始後のご相談やご不明点も、公式LINEで時間に関係なく聞いていただいて構いませんので、お気軽にご利用ください。

2025.11.04

裏側矯正装置ブラーバって?

今回は当院で使用している裏側矯正装置ブラーバ(Brava)の特徴についてご説明します。 ブラーバはアメリカで2020年頃から使用開始した装置であり、2025年10月現在においても、国内で導入しているクリニックは限られています。 特徴や他の装置との違い、利点・欠点などブラーバについてもっと知って頂ければと思います。 🦷ブラーバの仕組みと特徴 ブラーバは、従来のワイヤーやマウスピースを使わずに歯を動かす、新しい裏側矯正システムです。各歯に個別設計された小さなアームと支点を用い、歯にかかる力を精密にコントロールします。これにより、見た目を気にせず自然に歯を整えられるのが特徴です。ワイヤーで歯を連結しないため、フロスや歯ブラシを通しやすく、口腔衛生管理がしやすい点も利点とされています。また、従来の舌側矯正に比べて厚みが少なく、違和感や発音障害が軽減されるケースもあります。短期間で効果が現れることもありますが、適応には限界があり、重度の叢生(ガタガタ)や骨格的な不正咬合では適用が難しい場合もあります。治療を希望する際は、他の装置との比較検討も必要になります。 従来の表側矯正・裏側矯正におけるワイヤー矯正は、症例にもよりますが大きく分けて以下のステップで治療をします。 レベリング(デコボコの治療) リトラクト(抜歯後の隙間やデコボコをほぐしてできた隙間を閉じる) ディテーリング(全体的な咬み合わせの微調整) ブラーバは上記の3ステップを1ステップにしてワイヤーに組み込んで歯の移動を行うため、従来の装置より比較的短期間での治療が可能です。 『インディペンデント・ムーバー・テクノロジー』という技術で1本1本の歯に移動様式を加え、同時に歯を動かしていきます。全顎的な固定源(アンカレッジユニット)を必要とせず、各歯が「自己アンカレッジ」的に動く仕組みです。また、必要に応じて一部の歯を「スタビライザー」として一時的に固定源に設定することも可能です。 つまり、ワイヤー矯正で必須になりつつある、矯正用アンカースクリュー(ネジ)の併用を治療計画によっては使用せずに治療を進めていくことも可能です。 ※過蓋咬合や開咬、ガミースマイルの患者さんには、アンカースクリューの併用を提案することがございます。 🌿メリット・デメリット メリット 審美性が良い(見えにくい) 他の装置に比べて早い 抜歯治療など複雑な治療も対応可能 ワイヤー交換の少なさ(上下とも1~2本で治療します) マウスピースと異なり、装置は入れっぱなしで歯が動きます デメリット 一時的な滑舌の悪さ(約2~4週間程度) 金属アレルギーの方は使用不可 下顎骨隆起(舌側の骨の膨らみ)がある方は、下顎が使用不可(上顎のみ適応になることもあります) 歯ブラシの難易度 現時点で、日本では症例数や対応可能な歯科クリニックが少ない 同じ治療計画を作成した時のブラーバとマウスピースの比較表 🪄治療の流れと治療期間 当院の検査はブラーバを使用する場合でも、追加の検査内容はありません。検査内容は以下になります。 検査後、資料をブラーバ専用ラボに送信し、専用ラボから送られてきた治療計画を基に、歯の動きを3Dシミュレーションし、患者さんごとにカスタムアームを製作します。 治療計画作成後、約2~3週間くらいで装置が届きますので、届き次第ブラケット、ワイヤーを装着します。 装着後は、1〜2か月ごとの通院で経過をチェックします。ブラーバは基本的にワイヤー調整を必要としないため、他の矯正法より通院回数が少なく済むのが特徴です。 全体の治療期間は症例によりますが、抜歯矯正においても最短で9か月~約1年半程度が一般的とされています。 治療完了後は他の装置同様、保定装置(リテーナー)を装着して歯の後戻りを防ぐ「保定期間」が約3年かかります。 💰費用・支払い ブラーバの費用は装置代、調整料などを含めて1,155,000円になります。 小臼歯抜歯が必要な場合、1本につき8,800円になります。 例)治療計画に基づいて、小臼歯抜歯が4本必要な場合 ブラーバ(1,155,000円) + 上下左右小臼歯抜歯計4本(8,800円×4) = 1,190,200円 が治療費総額になります。 📸治療経過写真 当院で裏側矯正治療しているスタッフの経過写真をご参考にしてください。 上下左右小臼歯を1本ずつ計4本抜歯して現在も治療中です。「歯を抜いた隙間が閉じた量」、「前歯の移動量」、「正面から見た前歯の位置」に注目して見てもらえると、歯の移動の早さが目に見えて分かるかと思います。 初回装着時 正面 上顎 (青い材料は下の歯が上の装置にぶつからないよう、咬み合わせを一時的に上げる材料です) 下顎   約4か月後 正面 (ゴムかけをして奥歯の咬み合わせや出っ歯の治療をするため、何か所かボタンが付いています) 上顎 下顎 ※ブラーバのみで治療ゴール達成が困難な場合、表側に一時的に装置を追加することもあります。 ※写真のように一時的に咬み合わせを上げたり、ゴムかけなどを併用する治療計画の場合、一時的に使用しますが追加料金はかかりません。 💬まとめ 最新の裏側矯正装置ブラーバ、いかがでしたか? 見た目に優れており、治療期間も比較的早いのであれば、ブラーバを選択するメリットは非常に大きいと思います。 今回説明した内容以外にも不安な点や、相談したい点などあれば、一度当院の「無料カウンセリング相談」から相談のご予約を取っていただくか、「公式LINE」にてご質問していただいても構いません。 当院スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。

2025.10.10

治療費の料金設定・解説

VAN矯正歯科院長の飯塚です。当院にご相談にいらっしゃる方で「治療費が不安」とお考えの方が多く、当院にいらっしゃるまでの間や相談後の検討など少しでもお役に立てればと思い、ブログ形式で当院の治療費の料金設定や解説をすることを考えました。この記事で解説する内容は、あくまで当院における料金設定や考え方であり、こういった治療費の細かい内訳や解説は矯正歯科業界でも一歩踏み込んだ内容になるかと思います。 厚生労働省の医療広告ガイドラインにおいて、ホームページ上での「他院との比較」や「地域最安値」など患者さんに誤解を与えるような印象操作は禁止されているため、あくまで当院の解説とさせていただきます。他院においては異なる設定や料金体系を採用していることを念頭において「参考程度」として記事をご覧いただければ幸いです。 長文になりますが、当院での料金体系をできるだけ分かりやすく解説していきます。 ※料金表ページ(https://www.van-ortho-clinic.com/price.html)を軸に記事を作成しております。   治療費が一定ではない理由とは? 矯正治療の費用は医院によって差があります。その理由の一つが「自由診療」と「保険診療」の違いです。矯正治療の多くは自由診療に分類され、医院が独自に料金を設定できます。ある程度相場に合った料金体系になりますが、自由診療では、使用する装置の種類、技術的難易度、治療期間、メンテナンス体制などにより費用を決定しているため、医院によって様々になります。 当院における治療費総額の内訳 装置代…約70% 調整代…約20% 口腔衛生管理代&保定装置代を含む保定管理代…約10% 装置代解説 子供(第1期)の場合: ブラケット装置、固定式装置(拡大装置など)、可撤式装置(付け外し式)など患者さんに使用する装置全ての料金です。治療に応じて必要な装置数が増えたとしても料金に変動はありません。 大人(第2期)の場合: 表側矯正装置は2種類とも上下左右全ての歯に装着するブラケット、バンド装置の料金になります。裏側矯正装置やマウスピース矯正装置は材料費の原価差額分を表側矯正装置(クリアティウルトラ)の治療費に上乗せしているため、使用する装置によって料金の差があります。装置それぞれの解説は下の項目でしていきます。 装置に関する以下の記事も参考までにどうぞ。 ※ブログ:当院での装置の種類について(https://www.van-ortho-clinic.com/blog/当院での装置の種類について/)   調整代解説 調整代の内訳は、装置装着に使用する接着剤、ワイヤー代、ワイヤーやブラケットに着けるフックなどの材料費や歯科医師の技術料が含まれています。1回の調整料(5,500円)を治療期間を基に決めた調整回数を乗算した料金になっております。また、装置の脱離やワイヤーの長さ調整など急患対応時に使用する材料代も全て含まれております。   当院では非抜歯、抜歯治療においても平均的な治療期間が約1年半~2年半となっており、間を取って2年分(24ヶ月) × 5,500円 = 132,000円が調整料分として総額に含まれています。裏側矯正やマウスピース矯正は装置の入れ始め以外は主に通院間隔が2か月に1回で済みますので、入れ始めの1回分+上記の半分合わせて71,500円が調整料となりますが、裏側およびマウスピースは装置単独で治療ゴールまでたどり着かない方がおり、リカバリー策として表側に装置を足す場合もあります。その際の装置代や材料代は132,000円の差額である60,500円の中で賄いますので、基本的に装置が追加になっても追加費用はいただきません。 上記で設定している治療期間1年半よりも早く終わる見込みのある方は、治療費総額を安く提示します。逆に治療期間2年半以上かかるような難易度の高い方の治療費総額を値上げすることはありません。以下に2つの例を提示します。 ※使用する装置により調整料に差が出る場合、装置の種類に応じて再計算します。   口腔衛生管理代&保定装置代を含む保定管理代解説 ・装置装着前のクリーニング ・装着中の歯磨き指導 ・MFT(筋機能療法) ・保定装置(当院では3種類作製します) ・保定中の後戻りチェック ・虫歯や歯周病チェック ・経過観察料 が含まれています。また、虫歯になった際の依頼状作成や、他院への報告書作成料などのフォローアップ代も含まれています。   治療方針については以下のブログにも記載してありますので、参考までにどうぞ。 ※ブログ:抜歯?非抜歯?治療方法選択の基準は?(https://www.van-ortho-clinic.com/blog/抜歯?非抜歯?治療方法選択の基準は?/) ※ブログ:部分矯正のデメリットとは?(https://www.van-ortho-clinic.com/blog/部分矯正のデメリットとは?/)   …そもそも、なぜ矯正治療は保険適応にならないことが多いの? 矯正治療において保険診療が適応になるには厚生労働省が指定した疾患に該当する場合に限られます。顎変形症や口唇口蓋裂など特定の疾患に基づく矯正治療では健康保険が適用される場合があります。この場合、全国一律の診療報酬に従った費用負担となります。   トータルフィー制とは?医療費控除って何? 当院では上記で記載したような内訳で「トータルフィー制(総額制)」を導入しています。これは、治療開始時にお伝えした総額に、基本的な通院費や調整料、保定装置代などが含まれる明朗な料金体系です。 当院がトータルフィー制を採用している理由として、 調整料を治療後に毎回支払う時間を短縮できる(急いでいる患者さんにも受付業務にもメリットがある) 都度払いと比較して総額が分かるため、見積もりが立てやすい 治療難易度が高く、治療期間延長を与儀なくされたとしても追加費用がかからないので、患者さんの経済的負担を減らせる お子さんの矯正治療の場合、調整料を持たせず通院できるため保護者の方の安心感につながる 医療費控除の還付額を増やしやすくなる(一括払いでの場合) トータルフィー制の大きなメリットの一つである医療費控除についてですが、 例えば、治療費総額が100万円だとします。医療費控除では年間で支払った医療費から10万円(もしくは所得の5%)を差し引いた金額が控除対象になります。つまり100万円を支払った場合、90万円が控除対象となり、所得税率が20%の方であれば約18万円の還付を受けられることになります。このように、トータルフィー制は患者さまにとっても経済的な利点があります。 詳しくは、医療費控除に関するページ(https://koujo.medicaldoc.jp/van-ortho-clinic/)をご覧ください。   検査・診断料の解説 当院の検査内容 当院の検査・診断料(55,000円)は、以下の内容全てが該当します。 治療開始前の初期検査 治療経過確認や治療計画変更用の検査 治療終了後の検査 保定期間中の定期検査 第1期治療における乳歯列期から混合歯列期の治療移行による検査 第1期から第2期への治療移行による検査 始めの検査代をお支払い頂いた後の検査代の追加費用が発生することはありません。治療が適切に進んでいるか、治療方針を変える必要があるか、治療の進行具合から治療後の後戻り確認まで全てにおいて検査は欠かせないため、適切なタイミングで検査を提案いたしますが、安心して検査を受けていただけるよう配慮しております。 また、検査後の診断(治療計画や治療期間など)を含む費用となっており、こちらも追加の検査を行った際の再診断料も全て含まれております。 再診断の内容は、装置の破損や変更が必要になり予定外の治療計画の変更や、治療途中でも計画通りに進んでいるかどうかの経過の確認が含まれます。   第1期治療費解説 上記の装置代解説でも述べたように、第1期治療において当院で使用する装置は何種類使用しても治療費総額は一律です。来院のタイミング、治療開始年齢によって以下のステップに分かれます。 治療開始時期のステップ 1. 乳歯列期(220,000円) 主に5~8歳前後の治療になります。この時期の目標として「舌や唇の筋肉の正しい使い方を覚えること」、「装置をお口の中に入れることに慣れること」がメインになってきます。基本的に混合歯列期に移行しますが、その際は差額の275,000円で治療継続ができます。 2. 混合歯列期(495,000円) 歯の萌出状況になりますが、6~9歳前後の治療になります。第2期治療が必要になった場合は、使用する装置に応じて第1期治療費(495,000円)を差し引いた額で治療が可能になります。ただし、当院で第1期治療を受けた方が対象になります。 3. 混合歯列~永久歯列期 主に10~12歳前後になりますが、この時期は治療開始のタイミングが難しく、①第1期治療から開始、②第2期治療から開始、③第2期治療開始になるまで経過観察、など歯の萌出状況により治療内容が変動します。 ①の場合は495,000円、②の場合は第2期治療で使用する装置代に準じた料金、③の場合は永久歯萌出までの経過観察中は無償で対応し、第2期治療開始時期が来てから検査を行い、第2期治療で使用する装置代に準じた料金がかかります。無償期間中は、MFT(筋機能療法)を中心に装置装着までの間に舌や唇の筋肉のコントロールをしていきます。   以下のページも参考までにどうぞ。 ※子どもの矯正ページ(https://www.van-ortho-clinic.com/treatment/kids.html) ※ブログ:子どもの矯正、始めるならいつ?(https://www.van-ortho-clinic.com/blog/子どもの矯正、始めるならいつ?/)   表側矯正装置の治療費解説 当院の表側矯正装置は2種類あります。2種類ともセルフライゲーションブラケットという従来のブラケットと比較して「歯の痛み軽減」、「歯の移動促進」が期待できると一般的に報告されているため、従来のブラケットより高価なものを採用しております。 1. エンパワー2ブラケット(990,000円) ※写真上の色付きシールは装置装着後なくなります。 ブラケットのシャッター部分に金属を含みますが、以下のクリアティブラケットと比較しても治療期間や歯の動きに差はありません。 2. クリアティウルトラブラケット(1,067,000円) エンパワー2ブラケットと比較して審美性が高く、ホワイトワイヤーと組み合わせることで表側矯正中でも目立ちにくさを増すことができます。 オールセラミックなので、金属アレルギーの方でも使用できるのが利点です。   以下のページも参考までにどうぞ。 ※表側矯正について(https://www.van-ortho-clinic.com/treatment/wire.html)   裏側矯正装置の治療費解説 当院で使用している裏側矯正装置はブラーバという装置になります。オーダーメイドでワイヤーおよびブラケットを作成してもらい、海外から取り寄せるため表側矯正装置に比べてコストがかかります。 ブラーバ(1,155,000円) 日本ではまだ取り扱いの少ない装置ですが、非抜歯治療の方でワイヤーを上下1本ずつ、抜歯治療の方で上下2本ずつ使用します。ワイヤー1~2本の中に治療計画で作成した歯の動きを組み込んでいるため、歯の移動が比較的スムーズに進みやすい設計上、一般的に治療期間の短縮が期待できます。   以下のページも参考までにどうぞ。 ※裏側矯正について(https://www.van-ortho-clinic.com/treatment/uragawa.html)   マウスピース矯正装置の治療費解説 当院で使用しているマウスピース矯正は裏側矯正装置同様、オーダーメイドで作成したものを海外から取り寄せているため、コストがかかります。 エンジェルアライナー(1,155,000円) 当院は部分矯正ではなく全顎矯正を対象としたマウスピース矯正のみ行っております。枚数制限がなく、装置を全て使用しても治療計画通りに進まなかった場合でも保障があります。これは当院の治療計画に沿って、患者さんと医師が相談しながら目標に近づけることを重視した料金体系です。ただ、抜歯治療は難易度が上がるため、当院では非抜歯治療のみ対象とさせていただいております。 以下のページも参考までにどうぞ。 ※マウスピース矯正について(https://www.van-ortho-clinic.com/treatment/mouthpiece.html)   併用装置・任意選択治療費解説 第2期治療が対象になりますが、患者さんに応じて必要な装置をピックアップしてメインの装置とは別に併用することがあります。基本的に初めの治療計画作成時にピックアップし、必要なものを治療費総額の中に加えていきます。 併用装置 MSE(成人の骨格性拡大装置)…121,000円 PLAS(遠心移動用ネジ併用ワイヤー)…66,000円 アンカースクリュー…1本につき22,000円 上記の装置は基本的に破損や脱離があったとしても、追加費用はかかりません。ただし、やむを得ず治療計画を変更した場合は併用装置の追加を提案させて頂くことがございます。   任意選択治療 小臼歯抜歯…1本8,800円 乳歯抜歯(第2期治療のみ)…1本3,300円 ホワイトワイヤー(表側矯正装置のみ)…何本使用しても55,000円 →費用かからずに切り替え可能になりました! QCMリテーナー(審美保定装置)…片顎33,000円 保定期間中のクリーニング…1回3,300円 小臼歯や残存乳歯の抜歯が必要な方は、必要な本数分の費用がかかります。いずれも当院で抜歯可能です。 ホワイトワイヤーは表側矯正装置を選択した方が対象になりますが、何本交換しても治療費は一律55,000円になります。第1期治療の方も何本交換しても33,000円でホワイトワイヤーが適応になります。 QCMリテーナーはベッグ&ホーレーリテーナーのワイヤーを目立ちにくい素材に変更できます。 保定期間中のクリーニング代が任意選択になっているのは…かかりつけの歯科医院でクリーニングをしてもらう方が保険適応になることが多く患者さんの負担が少ないからです!当院では自費診療のみになりますので、1回あたり3,300円かかる内容になってしまいます…。ただし、かかりつけ医がいなかったり、保定装置の確認と一緒にクリーニングしてほしい!など、患者さんによって要望は様々だと思いますので、必要に応じて対応は可能です。   保定装置の解説 矯正治療で動かした歯は、そのままでは元に戻ろうとする性質があります。そのため「保定装置(リテーナー)」を使用し、歯並びを安定させる必要があります。当院では、この保定装置も治療費の総額に含まれておりますので、別途料金は発生しません。 当院で使用する保定装置 1. Fixリテーナー 上下の前歯の裏側に固定する保定装置です。付け外し式の保定装置は使用時間が足りていなかったり、装置が破損して使用できない時間が増えると後戻りのリスクが格段に上がるため、あくまで付け外し式が使用できなかった場合の保険として装着します(付け外し式保定装置の使用は必須になります!) 2.クリアリテーナー 目立ちにくいタイプの付け外し式保定装置です。日中使用して頂きますが、着色しやすかったり、破損しやすいなどの欠点もあります。 3.ベッグ&ホーレーリテーナー 上顎はベッグタイプ、下顎はホーレータイプの付け外し式保定装置を使用します。ワイヤーが入っているため目立ちやすいので主に夜間を含む自宅での使用がメインになります。クリアリテーナーより破損しにくく頑丈なため、後戻りしにくいのが特徴です。 煩わしいと思いますが、3種類の保定装置を使っていく理由としては、「高額な治療費を支払って、治療を頑張った成果を無駄にせず維持してほしい」という考えだからです。この考えは当院のスタッフ全員の考えでもあります。 平均的な保定期間は2年前後ですが、当院は3年間責任をもって診させていただきます。もちろん3年分の保定管理代は全て治療費総額に含まれていますので追加料金はかかりません。1年多く診たとしても約半年毎の来院で約2回分になりますので、後戻りの早期発見や経過観察にご協力ください。 治療が終わって解放された気持ちになる保定期間中が一番気を抜けない時期かと思い、3種類の保定装置を使用して3年間保定期間を設定しました。スタッフ全員と話し合い妥協したくない気持ちから決めたことであり、繰り返しになりますが矯正治療を頑張ったのに後戻りしてしまうことは何としても避けたいと考えています。   部分矯正は? 当院には部分矯正のプランはございません。詳しくは以下のブログを参考にして頂ければと思います。 ※ブログ:部分矯正のデメリットとは?(https://www.van-ortho-clinic.com/blog/部分矯正のデメリットとは?/)   転院・再治療の相談が有料なのはなぜ? 転院の患者さんは「転院引継ぎ料」として、再治療希望の患者さんは「再治療初診管理料」として、当院ではそれぞれ相談料が22,000円かかります。 理由としては、なるべくもともと診てもらっている医院で継続してほしいことが1つ目の理由です。 治療計画を実際に立て、治療開始からずっと診ていて治療の経過を一番良く知っている先生に継続して診てもらうことがベストだと考えているからです。 2つ目の理由は、治療の難易度が格段に上がるからです。 転院をする場合、使用している装置が転院前と後で全く違うものになると、全て装置を付け直しする必要性もあります。これは、治療方法が担当医によって様々であり、転院前の装置では対応できない可能性が高いからです。その際は、患者さんもご了承の上で追加で装置代を頂くことになります。 特に当院は裏側矯正装置ですと、従来のものではなくBravaという特殊な装置を使用しておりますので、従来の裏側矯正装置で継続することは難しいです。 再治療の場合でも、すでに歯を移動し終わって後戻りの治療になることがほとんどになると思いますが、どのような治療計画で、歯の移動にどのような力を加えてきたかを完全に把握するのは困難なため、再治療の際に歯に負担がかかることで起こる歯根吸収や、歯周組織に影響が出ることで歯間部に三角形の空洞ができるブラックトライアングルが発現したりと、歯の寿命に影響が出る可能性が高いため、口腔内の状況によっては再治療をお断りすることもあります。 ただ、転院や再治療を他院で希望する患者さんには「転居のため通えなくなった…」、「閉院してしまって継続して通えない…」など、様々な環境要因があるかと思いますので、上記のことを踏まえて転院や再治療をお考えの方は慎重に検討していただければと思います。   終わりに 矯正治療は時間も費用もかかる大きな選択です。医院によって料金体系やシステムが異なるため、 ・医院の雰囲気 ・担当医との相性 ・費用面 ・治療期間~保定期間までを含めて生活面にどう影響するか などを、しっかり検討していただく必要があります。 当院の料金設定もなるべく患者さんが通いやすいよう抑えていますが、破損しやすい装置や原価が高すぎる材料などは避けて、その中でもより良いものを患者さんに提供できるよう選択した結果の治療費となっています。安ければ安いほど患者さんの負担は減り安心につながると思いますが、コストを抑えすぎて医院の経営が成り立たないようであれば、治療の継続ができず転院してもらう手間が増えたり、納得いくゴールまで治療を進められなかったりと、逆に不安にさせてしまう要因になります…。 正直、「この医院は無くなりませんよね…?」と相談に来られた方に何度か言われたことがあります。私の考えとしては、このVAN矯正歯科で残りの歯科医師人生を全て費やして働いていくつもりですので、移転したり、こちらから廃院にしたりという考えはこの先も全く考えていません。なので、上記で記したように患者さんにとって最も良いものを選択しますが、コストを抑えすぎずバランス良く経営し、患者さん側と医院側がお互い納得のいく形で矯正治療を提供できればと考えています。 もともと、文章で考えを伝えることが苦手で…この記事を読んでくださった方にうまく伝わっているか分かりませんが、矯正治療を開始するにあたって不明な点や不安な点がありましたら、「無料カウンセリング予約」からご予約を取って頂き、一度ご相談していただいても構いません。通院されていない方でも相談に一度来られた方でも気軽に当院のLINEでご相談していただければと思います。 最後にもう一度書かせてもらいますが、あくまで当院の考えであり、他院との比較や当院が優れているなどそういった意味はこの記事に全く込めていないことをご理解いただいたうえで、「参考程度」に留めておいてください。   最後までご覧いただき、貴重なお時間を割いてくださいましたこと、誠にありがとうございます。今後ともVAN矯正歯科をよろしくお願いいたします。

2025.09.24

抜歯?非抜歯?治療方法選択の基準は?

  矯正治療を考え始めると、多くの患者様が気になるのが「歯を抜く必要があるのかどうか」だと思います。 「できれば歯を抜きたくない」と感じる方も多いと思いますが、実は抜歯矯正・非抜歯矯正のどちらにもメリットとデメリットがあり、 患者様の歯並びや骨格によって最適な治療法は異なります。今回はその違いについてご説明します。 抜歯矯正とは? 抜歯矯正とは、矯正治療のために小臼歯(前から4番目または5番目の歯)を抜いてスペースを作り、歯並びやかみ合わせを整える方法です。犬歯は見た目に影響し、大臼歯は物を食べる時に影響するため基本的に抜歯しませんが、虫歯が進行していたり神経をすでに取っていて寿命が短い歯など治療状況によっては抜歯する可能性があります。 主な治療方法 小臼歯抜歯(上顎 or 上下顎) アンカースクリュー併用による治療 エラスティックゴム(顎間ゴム)   抜歯矯正治療適応例 出っ歯を改善したい場合 歯の大きさに対して顎が小さい場合(デコボコの改善) 口元の突出感を改善したい場合(口ゴボの改善) 非抜歯矯正とは? 非抜歯矯正とは、歯を抜かずに矯正を行う方法です。主に以下の方法でスペースを確保します。 主な治療方法 IPR(歯の側面をわずかに削って隙間をつくること) 歯列弓拡大(骨格性 or 歯槽性) 遠心移動(奥歯を後方に動かすこと)   非抜歯矯正治療適応例 顎の大きさと歯の大きさのバランスが比較的良い場合 軽度から中等度の歯のデコボコ 口元の突出が強くない、もしくは抜歯すると口元が下がりすぎてしまう場合 メリットとデメリット 抜歯矯正 メリット 十分なスペースを確保でき、仕上がりが安定しやすい 横顔のバランスが整い、口元が引き締まる デメリット 抜歯に対する心理的な抵抗や、抜歯後の一時的な違和感がある 抜歯すると後戻りできないため、治療途中で「やっぱり非抜歯がいい」となった時に治療計画変更が困難 治療期間が長くなる(隙間を閉じる過程が延びる) 非抜歯矯正 メリット 治療へのハードルが低く、始めやすい 歯を抜かずに治療を進めて、抜歯が必要になった場合も臨機応変に対応できる デメリット 無理に非抜歯で治療すると口元が前に出てしまう可能性がある 仕上がりや安定性に限界がある場合もあり、治療後の後戻りに影響が出ることがある 抜歯 or 非抜歯治療のシミュレーション 当院では、成人の患者様全員にデジタルセットアップを作成しております。 デジタルセットアップとは、現在の歯並びから治療後の歯列や口元を予想してシミュレーション計画を立てることです。これにより、治療ゴールを明確にできるので無理の無い治療を提案することができます。 ※あくまでシミュレーションですので、全く同じ結果にならないことが多いですが、治療終了のイメージの参考になるよう提示します。 シミュレーション計画を立てる際に無理なく治療する基準 抜歯治療の場合 口元が下がりすぎていないか(E-lineから離れすぎていないか) 前歯を下げた時に他の組織にぶつからないか(歯根が吸収されるリスクがないか) アンカースクリューなど他の装置を併用して治療ゴールまで改善できるか 非抜歯治療の場合 歯が顎の骨の中にちゃんと納まっているか(歯根が骨から出ないか) 顎を拡大する治療の場合、拡大してもデコボコは改善するか(デコボコの量が多すぎるのに非抜歯を選択していないか) 前歯の真ん中が合っているか(歯の大きさのバランスが問題ないか)   他にも患者様のお口の中の状態によって、考える内容は異なってきます。基本的に検査後の資料(レントゲン、写真、口腔内スキャン)を用いて、無理のない治療計画を立てていきますが、抜歯治療でも非抜歯治療でも治療のゴールに差がない場合は患者様に納得のいく治療ゴールを選択していただきます。 まとめ 抜歯矯正と非抜歯矯正には、それぞれにメリットとデメリットがあります。「抜歯=悪い」「非抜歯=良い」と単純に決められるものではなく、患者様一人ひとりの骨格や歯の大きさ、横顔のバランスを総合的に判断して最適な治療法を選ぶことが大切です。 当院では、精密な検査とシミュレーションを行い、できる限り患者様のご希望に沿いながら、長期的に安定した咬み合わせと美しい笑顔を実現できる治療法をご提案しています。 上記の内容を踏まえて、矯正治療に興味のある方は当院のホームページの「無料カウンセリング予約」からご予約をお取りいただけます。 また、ホームページ最下部にあるLINEのアイコンから公式LINEを登録していただき、相談前に一度質問していただくことも可能ですので、お気軽にご利用ください。 当院スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。

2025.09.13