所沢駅から徒歩1分の矯正専門医院 VAN矯正歯科

VAN矯正歯科

〒359-1123
埼玉県所沢市日吉町4-1 髙田ビル2F

04-2935-7711

診療時間
10:00-13:00 -
15:00-19:00(月・土・日は18:00) -

休診日:毎週木曜日、第2水曜日、祝祭日
◯:日曜日と月曜日は隔週で休診日
(第1・3・5日曜日、第2・4月曜日)

10月からホームホワイトニング始めます

2025年10月3日よりホームホワイトニングを開始します。 当院で取り扱うホワイトニングは「DENNOVATE ホワイトニングジェルパック」です。 「ホワイトニングジェルパックとはどういうものなのか?」を以下に解説しますので、興味のある方はぜひご覧ください。 ホワイトニングジェルパックって? DENNOVATEのホワイトニングジェルパックは、歯科医師が処方するシート状の在宅用ホワイトニングシートです。 口腔内温度で柔らかくなり歯面に密着、唾液で薬剤が薄まりにくい構造で、液漏れを抑えつつ薬剤濃度を保って作用します。 常温保管が可能で取り回しが良いのが特長です。 ①マウスピース不要のシート設計で、凹凸を埋めるように均一に密着します。 ②唾液で希釈されにくい特殊層により有効濃度を保って作用します。 ③薬剤が口腔内へ漏れにくい安全設計になっています。 ④歯科医院でのみ取り扱える漂白剤・過酸化水素を国内最大濃度である6%配合しています。 ⑤最大3年間常温で保管ができ、携帯や管理が容易です。   どんな人が対象? 加齢による黄ばみ、外因性ステイン、軽度のフッ素症、軽症のテトラサイクリン変色(F1–F2)がある方を対象に、当院では以下に該当する人におすすめしております。 歯を白くしたいとお考えの方 お子様の矯正治療中に歯を白くしたいとお考えの保護者の方 矯正治療後の保定治療中の患者様 ※他院で矯正治療中または保定治療中の方は、始める前に必ず主治医とご相談ください。 どれくらいで白くなる? 効果が出る方は1回の使用でも実感を感じられます。最大10日の使用を目安とし、それまでの間に理想の白さになった場合、使用を一旦中止します。 効果は約3~6か月持続すると言われています。持続期間は変色の原因・程度、歯質・清掃状態、飲食習慣(着色・酸性飲料の摂取頻度)やセルフケアにより左右されます。定期的に当院で写真による比較を用いて確認することも可能です。 食べ物・飲み物の制限は? 使用直後24時間以内は、カレー・コーヒー・赤ワインなどの着色性食品や、コーラ等の酸性飲料、喫煙を控えると安全です。 色の濃い食べ物や飲み物は特に30分~1時間は控えるようにしましょう。以下にホワイトニング中のオススメ・避けてほしい飲食物を挙げておきます。 オススメの飲食物 白米 食パン ホワイトシチュー チーズ 牛乳 白ワイン など 避けてほしい飲食物 カレー ミートソース チョコレート 赤ワイン コーヒー 紅茶 など リスクや副作用はありますか? 通常のホワイトニングと同様に、一時的な疼痛・冷水痛・しみ・色むらの可能性があります。症状が出た場合は中止・連絡し、再開の是非は歯科医師の指示に従います。 また、被せ物や詰め物、インプラントは白くならずに色調不調和が残ることがあります。 禁忌症も通常のホワイトニング同様、無カタラーゼ症、妊娠・授乳期、小児、光線過敏症、気管支喘息など呼吸器疾患が挙げられます。大きなう蝕や広範囲の修復歯、重症のテトラサイクリン変色(F3–F4)、形成不全など実質欠損歯は不適です。 使用方法は? ①歯を清掃し水分を拭取します。 ②上顎・下顎の歯面にシートを貼付します。シートの長さは歯の大きさによりますが、左右とも前から数えて4~5番目の歯までになります。 ③指で軽く圧接し、歯間部は爪などで圧接して密着させます。 ④装着時間は1日1回90分使用します。所定時間後に外し、うがい・清掃します。 ※知覚過敏は発現しにくいですが、不安であればジェルパック使用前に「知覚過敏用歯磨剤」による歯磨きをしておくことをオススメします。   もしホワイトニングを当院で始めたい方は一度来院していただき、ジェルパック使用前に口腔内のクリーニングをします。 その後、ジェルパックの使用方法・注意事項のご説明を聞いていただき、自宅で使用するために必要な箱数購入して頂きます。 初診時には診察+クリーニング代合わせて5,500円がかかります。 ジェルパックは1箱5パック(5日分)で11,000円になり、当院で処方された必要な箱数ご購入して頂きます。   この記事を読んでご興味のある方は、当院HPの「無料カウンセリング予約」よりご予約をお取りください。 予約をお取りした際に、問診票の記入がございますので、来院されるまでの間に必ずご記入ください。 2025年10月3日以降のご予約になりますが、矯正治療とは関係なくホワイトニングだけでもご検討ください(もちろん矯正のご相談も大歓迎です!)。 予約通りスムーズに始められるよう現在準備しておりますので、開始までもうしばらくお待ちください。 スタッフ一同、心よりお待ちしております!

2025.08.27

症例解説(デコボコ①)

「矯正治療をするとどれくらい変わるの?」「治療前後の比較が見たい!」 矯正治療前後で口腔内や口元がどれくらい変化するのかを知りたいという意見がありましたので、ブログという形で症例解説をしていこうと思います。 今回ご紹介するのは、30代男性の症例です。 ※院長自身が治療しましたが当院での治療ではないため、使用している装置は当院で取り扱っているものと異なります。 治療開始時 顔貌写真                   口腔内写真               年齢 30代男性 主訴(患者様のお悩み) 歯のデコボコを全体的に綺麗にしたい 診断 骨格性下顎前突傾向(骨格的な受け口傾向) 叢生(前歯部のスペース不足) 上下顎側切歯クロスバイト(部分受け口) 治療方針 上下顎第一小臼歯 計4本抜歯 使用装置 表側矯正装置 Nanceホールディングアーチ (上顎大臼歯の固定装置) 治療期間の目安:約2年半~3年(保定期間を除いた期間) 治療終了時 顔貌写真                         口腔内写真               治療結果 口元の突出感が改善 歯列のデコボコが改善 奥歯・前歯共に咬み合わせが安定 治療費(調整料含めて) 総額:約91万円 治療期間 治療開始:2021年9月 治療終了:2024年3月 動的治療期間:2年6か月   患者様は歯のデコボコが数年前より気になっており、相談の段階で抜歯矯正による治療を望まれていました。 デコボコの量、前歯の咬み合わせ、口元の突出感を全て考慮した上で抜歯本数は上下顎左右側で小臼歯1本ずつ抜歯しました。 下顎左側犬歯の捻じれが強く、ゴムで引っ張って捻じれを解こうとしましたが動きが悪くなかなか改善しませんでした。 その際、当院でも取り扱っている疼痛緩和レーザーを当てたところ次回の調整までの間に捻じれは完全に解けていました。 疼痛緩和効果に加えて歯の移動促進効果が期待できるため、レーザーのおかげで治療期間短縮に繋がったことを覚えています。 30代で男性ということもあり、骨が丈夫で固く歯の移動の妨げになっていた可能性もあります。 本人は治療後の歯並びに満足しており、治療前は控えめだった笑顔が治療後は無意識に自然な笑顔になっていました。 しかし、ブラケット装置を外して安心してしまったのか保定装置の使用を忘れることが多く、現在では後戻りしている箇所があります…。 高い治療費をかけてしっかり治療しても、保定装置の使用を怠るとせっかくの治療費が無駄になってしまいます。 当院の保定装置は固定式と着脱式の両方を使用することで、着脱式の保定装置を少しの間忘れてしまっても後戻りのリスクを軽減することができます。 これは後戻りの原因を全て患者様負担にしたくないと考えたからですが、着脱式の保定装置を全く使用していないと固定式を併用しても必ず後戻りはします。 後戻りが起こると別途装置を装着することが多く、装置代や調整料が追加でかかってしまいますので、主治医から説明された使用時間を守り、正しく保定装置を使用することを心がけましょう。

2025.08.18

子どもの矯正、開始時期は?

お子さまの歯並び、気になっていませんか? 「まだ様子を見たほうがいいのか」、「装置が大変そう」、「費用や期間も心配…」そんな保護者の不安や疑問に応える形で装置の種類、治療開始のタイミング、治療による心の変化などを院長の個人的な意見を基に解説します。 1. 矯正は何歳から始めればいい? 永久歯の萌出状況にもよりますが、6~11歳前後が第1期治療(子供の矯正)開始時期です。 この年齢は乳歯と永久歯が入り混じっている「混合歯列期」という段階です。 乳歯列期(6歳より前)から治療を始めることも可能ですが、永久歯が萌出していないと使用できる装置の範囲が狭くなるため、基本的には付け外し式の簡易的な装置の使用や舌や唇の筋肉の正しい使い方を覚えるトレーニングがメインになります。 相談に来て頂いた段階で全て永久歯が萌出している場合、第2期治療(大人の矯正)からスタートする場合もございます。 なので、相談のタイミングで第1期と第2期の移行期である場合は、すぐには装置を入れず第2期開始まで経過観察から始める場合もあります。 経過観察には、「萌出中または未萌出の永久歯の萌出位置確認」、「顎の成長」、「虫歯の有無チェック」などが含まれます。 ✔ 第1期治療だからこそできる治療とは? 乳歯と永久歯の混合歯列期にあたり、永久歯萌出のコントロールをしやすい 成長中のあごの骨をコントロールしやすく、第2期治療で非抜歯での治療が可能になることも 第2期治療前提で開始する治療とは異なり、成長に合わせた計画を立てやすい 📝POINT:「まだ永久歯が生えそろっていないから大丈夫」と思っていても、実は矯正の“ベストなタイミング”を逃すリスクがあります。 2. 子どもの矯正に使われる主な装置の特徴と注意点 矯正治療と聞くと、金属のワイヤー装置を思い浮かべる方が多いかもしれません。 ワイヤー装置以外にも顎の成長や歯の萌出位置によって追加で使用する装置があります。 🦷主な矯正装置の種類 ブラケット もっとも一般的な装置、ワイヤーで歯を動かします。 歯磨きを怠ると虫歯のリスクが上がります。 リンガルアーチ 主に「受け口」の方に使用する、上の前歯を前方に出す装置です。 歯を前方に押す際に痛みが出ることも。 拡大装置 歯のデコボコの原因である顎の狭さを改善する装置です。 装置の使用には保護者の協力が必要になることがあります。 取り外し式装置 顎の成長のコントロールや咬み合わせの改善に使用する装置です。 使用を忘れたり装置の破損があると、予定通りに進まないことも。 📝POINT:装置は1つだけではなく、複合して使用することがあり、付け外し式はご本人の協力が不可欠になります。 3. 矯正治療にかかる期間の目安と流れ 上記で説明したように、子どもの矯正は歯の萌出時期で2段階に分かれることがあります。 開始時期は年齢によりますが、第1期治療をした方は将来的に第2期治療をする必要性があることが多いです。 ただし、第1期治療を行うことで第2期治療の治療難易度や治療期間が簡略化されるケースが多いです。 ⏱治療期間の目安 第1期治療(治療期間:約1年~1年半) 顎のバランスや永久歯の萌出誘導を行います。前歯の見た目や、奥歯の咬み合わせを整えることがメインです。 第2期治療(治療期間:約1年半~2年半) 永久歯が生えそろってからの本格矯正です。基本的に上下顎全ての歯に装置を付け、全体のコントロールをします。 👇第2期治療で使用する装置の種類や特徴は、以下のリンク先に載せてあります。 https://www.van-ortho-clinic.com/当院での装置の種類について 🔀第1期治療から第2期治療までの間が長引く要因 歯の萌出時期遅延 顎の成長が長引いている(特に下顎) 📝POINT①:「早く始めれば早く終わる」わけではありませんが、適切な時期に始めることで効率の良い治療が期待できます。 📝POINT②:初診時に骨格的な受け口と診断された場合は、下顎が著しく成長する場合がございますので、成長終了(男子:18歳前後、女子:16歳前後)まで治療を開始しない可能性があります。 4. 口腔習癖を見逃さないで! 「見た目はそれほど悪くないし、大丈夫そう…」と油断していると、成長とともに歯列や咬み合わせのズレが進行することがあります。 歯列や咬み合わせのズレを誘発する習癖には以下の種類があります。 ⚠歯並びに影響する口腔習癖 指しゃぶり ⇒ 幼児期を過ぎても残存していると出っ歯、開咬(前歯で咬めていない状態)の原因になります。 舌突出癖(舌が前方に出てしまう癖) ⇒ 出っ歯、開咬の原因になります。また、矯正治療後の後戻りの原因で最も多い習癖です。 咬唇癖(下の唇を咬んでしまう癖) ⇒ 前歯のデコボコや捻じれの原因になります。 頬杖 ⇒ 下の顎が左右どちらかに曲がったり、顎関節症の原因になります。 口呼吸 ⇒ 口唇閉鎖不全(口が開いている)や乾燥により虫歯進行の原因になります。   📝POINT:出っ歯や開咬などがあり、上記の習癖が認められる場合は「様子見」ではなく「一度相談」をおすすめします。 5. 矯正で変わるのは「歯並び」だけじゃない 意外かもしれませんが、矯正治療によって変わるのは歯並びだけではありません。 多くの親御さんが気づくのは、治療を通じた子どもの「自信」の芽生えです。 👧矯正治療を終えた後の変化例 笑顔が増えた 写真を撮られることを嫌がらなくなった 姿勢や話し方が良くなった 見た目に対する自己肯定感が上がった 特に思春期に差し掛かる小学校高学年〜中学生では、外見に関する悩みが深刻化する前の対応が心の健康にも良い影響を与えます。 📝POINT:矯正は「機能改善」だけでなく、「心理的サポート」にもつながる大切な治療です。 6. まとめ 子どもの矯正は、歯並びや骨格によって始めるタイミングも装置の選び方もケースバイケースです。 ですが、正しい情報を早く得ておくことは、どの家庭にも共通する大切な第一歩です。 ✅記事のまとめ 適応年齢は6~11歳前後 装置の種類は人によって複合して使用することがある 治療期間は個人差があるが、早期対応で治療の負担が軽減することも 歯並びに影響する癖は、早めに専門の先生に診てもらうことが必要 📩悩んでいたら一度ご相談を 「うちの子、本当に矯正が必要?」「まだ早い?」など開始時期に不安と感じたら、まず一度相談することをおすすめします。 相談に興味のある方は当院のホームページの「無料カウンセリング予約」からご予約をお取りいただけます。 また、ホームページ最下部にあるLINEのアイコンから公式LINEを登録していただき、相談前に一度質問していただくことも可能ですので、お気軽にご利用ください。 当院スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。

2025.08.01

部分矯正のデメリットとは?

「前歯のすき間だけ治したい」、「ちょっとだけガタガタを整えたい」、「後戻りしたところだけ治したい」 そういった声に対応できる治療法として「部分矯正(MTM)」が存在します。 短期間・低コストでできるというイメージから、最近ではテレビやSNSなどでもよく見かけるようになりました。 当院では部分矯正というプランはございません。 部分矯正にはメリットよりも、デメリットや限界が多いため、基本的に推奨していないことが理由になります。 では、部分矯正を推奨しない理由は何なのか? 「必ずしも悪いこととは限らないのでは…」と思われている方へ向けて、矯正歯科専門の視点から「部分矯正のデメリット」を中心に丁寧にご説明します。 1. 咬み合わせ全体は改善せず、仕上がりに問題があることも 部分矯正は基本的に「前歯の見た目の改善」など、限られた範囲の歯のみを動かす治療です。 そのため、奥歯の咬み合わせ(咬合)には手を加えないことが多く、全体的な咬み合わせのバランスが崩れたまま治療が終了することもあります。 仕上がりも、前歯の真ん中が合わないまま治療が終了したり、前歯が先にぶつかってきて奥歯で咬めなかったり、と審美的要因や咬合の不調和を残したままに終了することが多いです。 咬合の不調和は、将来的に歯ぎしり・食いしばり・顎関節症のリスクを高めることもあるため、当院では全顎的に治療をすることを推奨しております。 2. 対象となる症例に限りがある 部分矯正が適応となるのは、奥歯の咬み合わせに問題がなく、比較的軽度な歯並びの乱れに限られます。 部分矯正適応になるケース 前歯のみに軽度のすき間がある 前歯のみに軽度の捻転(ねじれ)がある 過去の矯正の後戻りを修正したい(基本的に前歯のみ) 部分矯正適応にならないケース 重度の叢生(ガタガタ) 重度の上顎前突(出っ歯) 重度の下顎前突(受け口) 前歯部の開咬(前歯で咬めていない状態) 骨格的なズレ(顎変形症) 基本的に奥歯にまで及ぶ全体的に大きな歯列不正、骨格的な異常がある場合は、部分矯正では根本的な改善には至りません。 3. 後戻りしやすい傾向がある 部分矯正では限られた範囲しか動かさないため、歯の安定性が低く、後戻りしやすい傾向があります。 全体矯正と比べて保定装置(リテーナー)の重要性が高いのですが、決められた時間リテーナーを使用していても後戻りのリスクが高いです。 その結果、「せっかく治したのに元に戻ってしまった」というケースも見受けられます。 4. 他の歯への影響 部分矯正により、前歯だけを並べた結果、 奥歯との接触バランスが悪くなる 歯と歯の接触点(コンタクト)が不自然になる 他の歯に負担がかかる など、一見審美的にキレイに見えても、機能面で問題が出ることがあります。その結果、歯の破折や咬耗、知覚過敏などのトラブルにつながることもあります。 5. 再治療が必要になることも… 「今はとりあえず目立つところだけ」という気持ちで部分矯正を選んでも、数年後に別の問題が発覚して、再度全体矯正が必要になることもあります。 その場合、費用や治療期間が二重にかかってしまい、最初から全体矯正をしておいた方が結果的に満足度が高かったというケースも少なくありません。 6. 舌の位置や発音など機能的な問題が残ることも 一見、前歯の見た目が整っていると満足してしまいがちですが、「見た目」と「口の中の機能」は別物です。 咬む力が一部の歯に偏る、舌の位置が不自然になる、発音に違和感が出る、など見た目以上に機能面で支障をきたすリスクがあります。 7. 医療費控除の対象外になる可能性が高い 医療費控除とは、病気やけがの治療のために支払った医療費の一部を、税金から差し引くことができる制度であり、この制度で多くの医療費を支払った人は税金の負担を軽くすることができます。 部分矯正で治療を行う場合の多くは前歯の審美の改善を目的にしているため、全顎矯正により咬み合わせ、発音、顎関節を治療するという目的の方が医療費控除が通りやすいと思います(部分矯正でも医療費控除が通ることもございます)。 医療費控除についての詳細は以下のリンク先をご参照ください。 https://koujo.medicaldoc.jp/van-ortho-clinic/ まとめ 【部分矯正のデメリットまとめ】 全体の咬み合わせが整わない可能性がある 審美的な改善のみで、機能的な問題が残ることがある 動かせる歯の範囲や量に限界がある 後戻りしやすい傾向がある 将来的に全体矯正が必要になる可能性がある 根本原因の解決に至らない場合がある(例:顎のズレや骨格的問題) 対象にならないケースが多く、適応症が限られている かえって他の歯に悪影響を及ぼすリスクもある(咬合干渉など) 部分矯正だけでは歯列のバランスがとれず、かえって目立つこともある 一見安価に見えても、再治療や追加治療で結果的にコストがかさむことがある 治療期間が短いが、再治療や追加治療になると結果的に治療期間は全顎矯正と差が無くなる、もしくは全顎矯正よりも長くなることがある 審美目的だと解釈されやすく、医療費控除の対象外になる可能性がある 部分矯正は、確かに費用面や治療期間の面で魅力がある反面、「適応できる症例が限られている」、「咬合バランスや将来性に問題が残る」、「再治療の可能性がある」など、一人ひとりのお口の状況に応じた慎重な診断が不可欠です。 繰り返しになりますが、当院では基本的に部分矯正を推奨してはおりません。それでも部分矯正をご希望の患者様は、初診相談の際にまず口腔内全体を拝見し、「本当に部分矯正で解決できるのか」を診させてもらってます。 当院で部分矯正適応になる場合は、全顎矯正でのプランしかご用意がございませんので、検査後の治療計画を基に「装置代(装置の種類や装着部位による)」、「調整料(治療期間による)」により患者様ごとの治療費総額を提示することになります。 部分矯正を検討されている患者様が治療後に後悔しないよう、相談の際にはしっかり担当医と納得するまで話し合うことをオススメします。 このブログ記事も他院や当院での相談内容の参考になればと思います。 当院でのご相談に興味のある方は当院のホームページの「無料カウンセリング予約」からご予約をお取りいただけます。 また、ホームページ最下部にあるLINEのアイコンから公式LINEを登録していただき、相談前に部分矯正についてやその他のことでも質問していただくことが可能ですので、お気軽にご利用ください。 スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。

2025.07.25

矯正治療を受けるなら一般歯科?矯正歯科専門?

矯正治療を受けるならどこが良いのか? 「一般歯科医院」と「矯正歯科専門医院」の違いとは 歯並びや噛み合わせの改善を考えたとき、「どの歯科医院で矯正治療を受ければいいのか?」と迷われる方は少なくありません。現在では多くの一般歯科医院でも矯正治療を提供しており、矯正歯科専門医院との違いがわかりにくいケースもあります。ここではそれぞれの特徴と、メリット・デメリットをご紹介いたします。 ※あくまで個人の考えに基づいたご紹介であり、矯正歯科専門医院を推奨したり一般歯科医院を否定する考えでは無いことを、記事を読む前にご理解ください。 一般歯科医院で矯正治療を受ける場合 メリット: 虫歯治療やクリーニングと一括管理が可能 → 矯正中に虫歯ができた場合も、同じ医院で対応できる安心感があります。 かかりつけの歯科医との信頼関係がある → すでに通院している医院であれば、過去の治療履歴を踏まえたうえで相談しやすいです。 通院頻度が高くないケースでは利便性が高い → 定期検診のついでに相談できるなど、気軽さが魅力です。 デメリット: 矯正専門医が常勤でないことが多い… → 外部から矯正専門医を招いて月1回診療するケースもあり、予約が取りづらいことがあります。また、矯正装置のトラブルに早急に対応できない可能性もあります。 高度な症例対応に限界があることも… → 難症例や外科的処置が必要な場合は専門医院への紹介となることもあります。 使用する装置や治療法が限られている場合がある… → 装置の種類が特定のメーカーに偏りがあるケースも見られ、選択の幅が狭い場合があります。 矯正歯科専門医院で治療を受ける場合 メリット: 矯正治療に特化した知識と技術 → 学会認定の資格など矯正歯科分野に特化した歯科医師が常勤していることが多く、難症例への対応力が高いです。 最新の装置・治療法が導入されていることが多い → 表側矯正、裏側矯正、マウスピース型矯正など、患者様のライフスタイルや要望に応じた選択肢があります。 治療に関する説明やカウンセリングが丁寧 → 矯正歯科に特化しているため、治療計画やゴール設定も明確で納得感が高まります。 デメリット: 虫歯治療や抜歯などは別の医院に依頼が必要になる… → 治療中の虫歯対応や親知らずの抜歯などは、かかりつけ医など一般歯科への紹介が必要になる場合があります。虫歯の場所によりますが、ワイヤー治療などはワイヤーや装置を一度外して治療をしてきてもらい、治療終了後にもう一度戻す手間が増えることがあります。 初診相談や検査に時間がかかることも… → 専門的な説明や検査を行う分、所要時間は一般歯科よりも多めになる傾向があります。 費用の幅が増えるため高額になることも… → 装置の選択の幅が増えるため、目立ちにくい装置は高額になることがあります。 保険でも可能?自費じゃないと治療できない? 矯正治療は通常自費診療ですが、ごく限られた条件で保険が適用される場合があります。保険適用の対象となるのは、厚生労働省が定める先天異常(唇顎口蓋裂やダウン症など)を有する方や、「顎変形症」で手術を伴う矯正治療が必要な方です。また、これらの場合でも保険適用の指定を受けた医療機関(大学病院など)での治療が条件となります。お子様でも大人の方でも、見た目の改善や軽度の歯並びの矯正では厚生労働省が定めている病名がつかず、保険が使えないため全額自己負担になります。まずは保険適用の可否を確認するために相談することがおすすめです。 ※当院では自費診療のみの対応となります。 結局どちらが良いのか? 「どちらが優れているか」というよりは、患者様の通いやすさやお口の状態に応じて選ぶことが大切です。例えば、「軽度な歯列不正で、定期検診のついでに相談したい」という方には一般歯科医院が向いているかもしれません。一方で、「しっかりと時間をかけて理想的な歯並びにしたい」、「目立たない装置を使いたい」といった希望がある方には、矯正歯科専門医院が適していると思います。 まとめ       項目 一般歯科 矯正専門歯科 虫歯治療との併用 ◎ △ 治療の専門性 △ ◎ 装置の選択肢 △(○) ◎ 通いやすさ ◎ ○ 難症例の対応 △ ◎ 矯正治療は数年以上にわたる長い付き合いになります。担当医との相性や、医院の雰囲気・説明の丁寧さ、通いやすさなども含めて、まずは一度相談してみることをおすすめします。 当院でのご相談に興味のある方は当院のホームページの「無料カウンセリング予約」からご予約をお取りいただけます。 また、ホームページ最下部にあるLINEのアイコンから公式LINEを登録していただき、相談前に質問していただくことも可能ですので、お気軽にご利用ください。 スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。

2025.07.15

当院での装置の種類について

歯並びや噛み合わせを整える矯正治療には、さまざまな装置や方法があります。中でも、近年特に人気が高いのが「目立ちにくい矯正」。 しかし、「種類が多すぎて選び方がわからない」「自分にはどの方法が合っているのか不安」というお声も多くいただきます。 この記事では、当院VAN矯正歯科で取り扱っている表側矯正(ワイヤー矯正)、裏側矯正(舌側矯正)、マウスピース矯正の3種類について、それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。 表側矯正(ワイヤー矯正)について 表側矯正の仕組み 表側矯正は、歯の表面にブラケットと呼ばれる小さな装置を装着し、それにワイヤーを通して歯を少しずつ動かしていく治療方法です。もっとも古くから使われているスタンダードな方法で、幅広い症例に対応できるのが大きな魅力です。最近では、アンカースクリュー(ネジ)を併用することで、従来の治療よりも出っ歯や過蓋咬合(深い咬み合わせ)の治療が効率的に進められるようになりました。当院では、歯の色になじみやすいオールセラミックブラケットや、白くコーティングされたホワイトワイヤーも選択可能で、目立ちにくさにも配慮しています。 表側矯正のメリット 幅広い不正咬合に対応可能(出っ歯・受け口・開咬・叢生など) 比較的費用が抑えられる 装置の安定性が高く、効率的に動かせる 表側矯正のデメリット 装置が見えるため、審美的にはやや劣る 歯磨きがしづらく、虫歯のリスクがやや高まる 装着直後は痛みや違和感を感じることがある 裏側矯正(舌側矯正)について   裏側矯正の仕組み 裏側矯正は、ブラケットやワイヤーを歯の裏側(舌側)に装着することで、外からは基本的に装置が目立ちにくいことが最大の特長です。人前に立つ機会が多い職業の方や、結婚式などのイベントを控えている方にも選ばれています。「目立ちにくい」だけではなく、実は舌癖や口呼吸の改善にも効果的とされる側面もあります。 当院では、Brava(ブラーバ)という国内でも取り扱いの少ない装置を採用しております。 Brava(ブラーバ)とは? Bravaとは、米国ベンチャー企業「Brius Technologies」が開発した新しいタイプの舌側矯正装置です。これまでのようにワイヤーで全体をつないで歯を動かすのではなく、1本1本の歯に直接、独立した力をかけて動かすという革新的なシステムを採用しています。 すべての装置が歯の裏側(舌側)に装着されるため、見た目ではほとんど矯正していることがわかりません。従来の舌側矯正では、歯の裏側にブラケットとワイヤーを固定して歯を並べていましたが、Bravaでは各歯に個別の「アクティブブラケット」を装着し、それぞれが独立して歯を動かす構造になっています。そのため、他の歯の動きに影響されず、理想的なスピードと軌道で歯が移動するという利点があります。 治療前にスキャンした3Dデータを元にAIが歯の動きと力のかかり方を設計し、そのデータをもとに、患者様一人ひとりに合わせたカスタムメイドによる装置が作られます。 裏側矯正(ブラーバ)のメリット 正面から装置が見えないため、審美性が非常に高い 舌癖を改善することで、歯並びが後戻りしにくい 接客業・営業職など、外見が重要な仕事の方に最適 マウスピース矯正より適応症例が多い(抜歯矯正も可) 表側矯正に比べて通院頻度が少なくて済む 裏側矯正(ブラーバ)のデメリット 一時的に発音に影響が出る(特にサ行・タ行) 歯の裏側は歯磨きが難しく、清掃性がやや低い 費用は表側矯正よりやや高め 国内で取り扱っている病院が少ない ⇒当院では取り扱っております マウスピース矯正について マウスピース矯正の仕組み 歯の表面にアタッチメントという突起を装着し、透明なマウスピースを一定期間ごとに交換しながら、少しずつ歯を動かしていく治療法です。当院では、世界的に実績のあるアライン・テクノロジー社製のインビザラインを採用しています。 患者様ごとにカスタムメイドで製作されたアライナーを1日20時間以上装着する必要がありますが、食事や歯磨きのときは自由に取り外しが可能です。 マウスピース矯正のメリット 透明で目立たず、ほとんど気づかれない 装置を取り外せるため、口腔内を清潔に保ちやすい 食事制限がほとんどない 金属アレルギーの心配がない 表側矯正に比べて通院頻度が少なくて済む マウスピース矯正のデメリット 重度の不正咬合には対応できないケースがある 装着時間の自己管理が求められる(1日20時間以上) 紛失や破損に注意が必要 飲み物に制限あり 表側矯正よりやや費用が高めになる傾向あり 装置別 比較表       特徴/装置 表側矯正 裏側矯正 マウスピース矯正 審美性 △ ◎ ◎ 痛み・違和感 △ △ ◎ 清掃性 △ △ ◎ 適応範囲 ◎ ◎ 〇 発音への影響 △ △ ◎ 費用目安(装置代のみ) ¥990,000〜¥1,067,000 ¥1,155,000 ¥1,210,000〜¥1,540,000 治療計画を作成したのち、上記の装置とは別に必要な装置があれば、組み合わせて治療をします。 当院では、「併用装置」、「任意選択」プランとして用意しております。 例えば、アンカースクリュー(ネジ)が4本必要な場合、1本につき¥22,000が別途かかるため追加費用が¥88,000になります。 また、抜歯矯正による治療を行う場合、小臼歯を上下左右で1本ずつ計4本必要になる方は、1本¥8,800のため4本で¥35,200が追加費用で必要になります。 これらは、検査後に治療計画を立案し、診断内容をお話しする際にトータルフィー(治療費総額)としてお伝えいたします。 相談の段階で併用する装置や抜歯の可能性がある場合は、あらかじめご説明させて頂いております。 矯正装置の選び方は? 矯正装置の選び方は、「見た目」「費用」「治療期間」「生活スタイル」など、さまざまな要素によって異なります。 見た目を重視する方 → 裏側矯正 or マウスピース矯正 治療期間短縮を望む方 → 表側矯正 or 裏側矯正 自己管理できる方 → マウスピース矯正 費用を抑えたい方 → 表側矯正 お口の中の状況により、全ての装置が適応にならない場合もございます。マウスピースとワイヤー矯正の組み合わせなど装置の併用プランもございますので、ライフスタイルに合った装置を選択できるよう、当院では納得いくまでご説明致します。 まずは無料カウンセリングへ VAN矯正歯科では、日本矯正歯科学会認定医を取得している矯正専門医による無料相談を行っております。 「どの装置が向いているか知りたい」 「費用や期間を具体的に知りたい」 「見た目をできるだけ変えずに治したい」 そんなお悩みやご希望を、丁寧にお伺いし、最適な治療方法をご提案いたします。完全予約制でじっくりお話できる時間をご用意していますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。 相談に興味のある方は当院のホームページの「無料カウンセリング予約」からご予約をお取りいただけます。 また、ホームページ最下部にあるLINEのアイコンから公式LINEを登録していただき、相談前に一度質問していただくことも可能ですので、お気軽にご利用ください。 当院スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。

2025.07.04

疼痛緩和レーザーについて

  矯正治療において、多くの患者様が不安に感じることの一つが「治療中の痛み」です。特に矯正装置の装着直後や調整後には、歯が動く際の圧迫感や痛みが生じやすく、食事や会話などの日常生活にも支障をきたすことがあります。当院では、患者様がより快適に矯正治療を受けられるよう、疼痛緩和レーザー『LUMIX2』を導入しております。 LUMIX2は、特殊な波長のレーザー光を患部に照射することで組織の深部にまで到達します。到達したレーザー光は細胞レベルでの新陳代謝を活性化させ、血流の改善を促し、結果として患部の治癒を早めることで痛みを抑制します。そのため、従来の疼痛緩和法に比べても即効性が高く、多くの方から高い評価をいただいております。 矯正治療で生じる痛みの主な原因は、矯正治療により歯を牽引する際に、歯根膜という歯を支える膜が圧迫され、圧迫側の歯根膜には破骨細胞が出てきます。一方、反対側の牽引側には血管の新生、線維芽細胞の増殖、基質形成が起きます。こうした変化にともない、矯正力のかかった方向からかけられた方向に少しずつ骨が改造されて、歯が動いていきます。つまり、歯を支える骨が無くなっては新しくなるを繰り返している状態が基本的な歯の動きの中で起こっています。   歯がこうした動きを行っている間、往々にして痛みが出ることがあります。反応のよい方、つまり歯の動きがよい方ほど痛みが出やすいといえます。LUMIX2によるレーザー治療は、この歯の動きの際に入れ替わる細胞や血管に照射することにより、人間が持つ本来の自然治癒能力を高め、より一層血管、神経、組織の活性・再生が向上します。これにより、痛みを大幅に軽減することが可能になると言われています。 実際のレーザー照射自体は約5~10分で完了します。施術中の痛みや熱さなどの不快感は全くありません。むしろ、多くの方は照射されている間リラックスした状態で過ごされています。基本的に術後の副作用もないです。 特に小さなお子様や痛みに敏感な方、矯正装置装着後の痛みが不安という方には、LUMIX2のレーザー治療を強くおすすめしています。当院では、「装置装着時」、「歯の移動が大きい部位」、「歯の動きがあまり良くない部位」に照射することが多いですが、基本的に調整のタイミングで毎回照射します。 矯正治療において、痛みを放置してしまうと治療に対する不安感やストレスが増加し、治療の継続が難しくなることもあります。患者様の心身両面の負担を軽減するためにも、疼痛管理は非常に重要になります。当院ではLUMIX2の導入により、より多くの方に安心して矯正治療を継続していただける環境を提供しています。 LUMIX2は矯正治療だけでなく、口内炎の治療や抜歯後の疼痛緩和など、口腔内のさまざまなトラブルにも効果的に使用することができます。これにより、矯正治療期間中に併発しやすい口内のトラブルにも迅速に対応し、患者様が快適に治療期間を過ごせるよう全面的にサポートしています。また、顎関節症や肩こり、顔面神経麻痺なども照射部位により緩和すると言われています。 当院のスタッフも下顎の親知らずを同日に左右抜歯したので、抜歯難易度の高かった左側のみ(写真だと右側)に約10日間レーザーを照射しました(本人の希望です…)。 本人の感想だと、レーザーを照射した側が、 ・痛みが引くのが早い ・腫れが収まるのが早い とのことで、写真からも腫れの引き方が見て分かるかと思います。同日に親知らずを左右同時に抜歯するのはあまりオススメしませんが…効果は絶大です!   矯正治療を検討しているが、治療中の痛みが心配な方はLUMIX2レーザー治療を併用した治療を視野に入れていただけると、選択の幅が増えるかと思います。 興味のある方は当院のホームページの「無料カウンセリング予約」から相談のご予約もお取りいただけます。また、ホームページ最下部にあるLINEのアイコンから公式LINEを登録していただき、相談前に一度質問していただくことも可能ですので、お気軽にご利用ください。 当院スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。

2025.07.02

歯列不正について

  こんにちは、VAN矯正歯科院長の飯塚清人です。 矯正治療を考えるにあたって、「歯並びが気になる」「自分や子どもの歯列不正をどうしたらいいかわからない」など歯並びの悩みを抱えている方もいるかと思います。 歯列不正は見た目だけでなく、虫歯や歯周病、発音などさまざまな口の中の問題の原因となることもあります。 この記事で歯列不正の基礎知識、装置の種類、費用や期間、治療の流れを当院での内容を基に説明していきます。 歯列不正の種類と特徴 ・でこぼこ(叢生) 叢生(乱ぐい歯)とは、歯が部分的に重なり合ってしまう歯並びのことです。特に上の犬歯が重なっている場合「八重歯」と呼ばれることもあり、歯の大きさと顎の大きさのバランスが取れていないことが原因です。例えば、歯が大きいのに顎が小さい場合や、歯は正常な大きさでも顎が小さい場合に起こりやすくなります。また、両親からの遺伝によることが多いです。 ・出っ歯(上顎前突) 奥歯で咬んだ時に上の前歯が前方に出ている咬み合わせです。唇が閉じられない、唇を閉じると下顎(あご)の先端に梅干しのようなシワができる、といった状態も上顎前突に該当する可能性があります。単に上の歯が出ている「歯性」のタイプと、骨格的に下顎の成長が十分でないもしくは上顎の成長が過剰な「骨格性」のタイプの2通りに分けられます。歯性のタイプは幼少期の指しゃぶりをする癖が長期にわたって残存していたことが原因になる場合もあります。 ・受け口(反対咬合) 奥歯で咬んだ時に下の前歯が上の前歯よりも前に出ている咬み合わせです。単に歯の咬み合わせだけが反対になっている「歯性」のタイプ、骨格的に上顎の成長が十分でない、もしくは下顎が成長が過剰な「骨格性」のタイプの2通りに分けられます。骨格性のタイプになる原因は主に遺伝であることが多く、上下顎の差が大きい場合は外科手術を併用した矯正治療が必要になります。 ・口ゴボ(上下顎前突) 上下顎前突いわゆる「口ゴボ」とは、上下の顎や歯の前後的な位置関係が頭蓋に対して前方にある状態です。横顔における口元の突出感が特徴的です。原因として、遺伝による骨格性のものや過剰な舌突出癖などがあげられます。 ・すきっ歯(空隙歯列) 歯と歯の間に隙間がある咬み合わせです。真ん中の歯と歯の間に隙間がみられる状態を「正中離開(せいちゅうりかい)」といい、全体の歯と歯の間に隙間がみられる状態を「空隙歯列(くうげきしれつ)」といいます。原因は上唇小帯(上の前歯のヒダ)が伸びてきて隙間ができる場合や、舌が前方に出る癖による場合など患者様によって様々です。 ・口が閉じない(開咬) 前歯に上下方向の隙間ができている咬み合わせです。奥歯でしっかり咬んだ際にも上下の前歯が咬み合わない症状を指します。力を入れて閉じても歯と歯の間が空いているため、上手く前歯で食べ物を噛み切ることができない状態です。原因として日常的に舌が前方に出てしまう癖や、普段から口が開いていて奥歯で咬む力が弱い、幼少期の指しゃぶりをする癖が長期にわたって残存していたこと等があります。 ・深い噛み合わせ(過蓋咬合) 奥歯で咬んだ時、上の前歯によって下の歯が4分の1くらい隠れるのが正常な状態ですが、咬み合わせが深すぎて下の歯がほとんど見えない状態を過蓋咬合といいます。原因として骨格的な問題や、咬む力が一般的な力よりも強く日常的な歯ぎしりなどで奥歯がすり減ってしまっている、前歯が内側に傾いている、などが挙げられます。 ・部分受け口(交叉咬合) 部分的に上の歯より下の歯が前に出て、咬み合わせが反対になってしまっている状態です。交叉咬合が生じると、咬合干渉や咬合性外傷などの歯への無理な負荷を生じることがあり、歯根吸収や歯肉退縮などの深刻な症状へとつながる場合もあります。原因としては、顎が左右どちらかに偏位(曲がっていること)している、頬杖など顎の片側に外力がかかっているなどが挙げられます。骨格性の偏位が大きいと「顎変形症」という病名がつくことがあります。 矯正治療の種類と特徴 矯正治療にはいくつかの種類があり、主に以下のような方法があります。 ・表側矯正(ブラケット矯正) 歯の表面に「ブラケット」と呼ばれる金属やセラミックの装置を付け、ワイヤーで歯を少しずつ動かしていく方法です。多くの症例に対応でき、確実な歯の移動が期待できます。 ・裏側矯正(リンガル矯正)  歯の裏側に矯正装置を取り付ける方法で、外見上ほとんど装置が見えません。ただし表側矯正と比較して一時的な話しにくさや費用がやや高めになります。 ・マウスピース矯正(インビザライン) 透明なマウスピースを装着し、段階的に交換しながら歯を動かす方法です。目立ちにくく取り外しも可能なため、歯ブラシしやすく衛生面でもメリットがあります。 治療のメリット・デメリット 主なメリット 見た目が美しくなり自信が持てる 噛み合わせが改善し、食事や発音がしやすくなる 虫歯や歯周病のリスク低減 主なデメリット 治療期間が長い(1年~数年) 装置の装着による違和感や痛み 費用負担が大きい 食事や歯磨きに注意が必要(マウスピースは比較的制限は少なめ)     治療法ごとの比較表 装置の種類 見た目 痛み 費用 適応症 表側矯正 △ △ 比較的安価 幅広い 裏側矯正 ◎ △ やや高額 幅広い マウスピース矯正 ◎ 〇 高額 限定的 費用と治療期間の目安 矯正治療は方法や症例によって費用と期間が大きく異なります。 ・表側矯正  費用:990,000~1,067,000円  期間:1年半~3年 ・裏側矯正  費用:1,155,000円  期間:2年~2年半 ・マウスピース矯正  費用:1,210,000~1,540,000円  期間:1年~2年 ※期間はあくまで目安です。治療計画により変動いたします。 治療の流れ 初診相談・カウンセリングまずは現在の悩みや希望を伺い、簡単な検査やカウンセリングを行います。 精密検査・診断レントゲンや口腔内写真、歯型取りなどを実施し、最適な治療計画を立案します。 PMTC(クリーニング)・治療矯正装置を装着する前に歯磨き指導を受け、クリーニングを行った後に、装置装着後は定期的な調整を行いながら歯を動かしていきます。 保定歯並びが整った後は後戻りを防ぐための保定装置(リテーナー)を使用します。 詳しくは相談の際に、それぞれのお口の状態に合わせてご説明しますので、お気軽にご来院ください。 ご予約の際には、ホームページ上の「無料カウンセリング予約」を利用して頂くと、お時間問わずにいつでも予約が取れますので、ぜひご活用ください。

2025.05.27