お子さまの歯並び、気になっていませんか?
「まだ様子を見たほうがいいのか」、「装置が大変そう」、「費用や期間も心配…」
そんな保護者の不安や疑問に応える形で装置の種類、治療開始のタイミング、治療による心の変化などを院長の個人的な意見を基に解説します。
1. 矯正は何歳から始めればいい?
永久歯の萌出状況にもよりますが、6~11歳前後が第1期治療(子供の矯正)開始時期です。
この年齢は乳歯と永久歯が入り混じっている「混合歯列期」という段階です。
乳歯列期(6歳より前)から治療を始めることも可能ですが、永久歯が萌出していないと使用できる装置の範囲が狭くなるため、基本的には付け外し式の簡易的な装置の使用や舌や唇の筋肉の正しい使い方を覚えるトレーニングがメインになります。
相談に来て頂いた段階で全て永久歯が萌出している場合、第2期治療(大人の矯正)からスタートする場合もございます。
なので、相談のタイミングで第1期と第2期の移行期である場合は、すぐには装置を入れず第2期開始まで経過観察から始める場合もあります。
経過観察には、「萌出中または未萌出の永久歯の萌出位置確認」、「顎の成長」、「虫歯の有無チェック」などが含まれます。
✔ 第1期治療だからこそできる治療とは?
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乳歯と永久歯の混合歯列期にあたり、永久歯萌出のコントロールをしやすい
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成長中のあごの骨をコントロールしやすく、第2期治療で非抜歯での治療が可能になることも
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第2期治療前提で開始する治療とは異なり、成長に合わせた計画を立てやすい
📝POINT:「まだ永久歯が生えそろっていないから大丈夫」と思っていても、実は矯正の“ベストなタイミング”を逃すリスクがあります。
2. 子どもの矯正に使われる主な装置の特徴と注意点
矯正治療と聞くと、金属のワイヤー装置を思い浮かべる方が多いかもしれません。
ワイヤー装置以外にも顎の成長や歯の萌出位置によって追加で使用する装置があります。
🦷主な矯正装置の種類
ブラケット
- もっとも一般的な装置、ワイヤーで歯を動かします。
- 歯磨きを怠ると虫歯のリスクが上がります。
リンガルアーチ
- 主に「受け口」の方に使用する、上の前歯を前方に出す装置です。
- 歯を前方に押す際に痛みが出ることも。
拡大装置
- 歯のデコボコの原因である顎の狭さを改善する装置です。
- 装置の使用には保護者の協力が必要になることがあります。
取り外し式装置
- 顎の成長のコントロールや咬み合わせの改善に使用する装置です。
- 使用を忘れたり装置の破損があると、予定通りに進まないことも。
📝POINT:装置は1つだけではなく、複合して使用することがあり、付け外し式はご本人の協力が不可欠になります。
3. 矯正治療にかかる期間の目安と流れ
上記で説明したように、子どもの矯正は歯の萌出時期で2段階に分かれることがあります。
開始時期は年齢によりますが、第1期治療をした方は将来的に第2期治療をする必要性があることが多いです。
ただし、第1期治療を行うことで第2期治療の治療難易度や治療期間が簡略化されるケースが多いです。
⏱治療期間の目安
第1期治療(治療期間:約1年~1年半)
顎のバランスや永久歯の萌出誘導を行います。前歯の見た目や、奥歯の咬み合わせを整えることがメインです。
第2期治療(治療期間:約1年半~2年半)
永久歯が生えそろってからの本格矯正です。基本的に上下顎全ての歯に装置を付け、全体のコントロールをします。
👇第2期治療で使用する装置の種類や特徴は、以下のリンク先に載せてあります。
https://www.van-ortho-clinic.com/当院での装置の種類について
🔀第1期治療から第2期治療までの間が長引く要因
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歯の萌出時期遅延
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顎の成長が長引いている(特に下顎)
📝POINT①:「早く始めれば早く終わる」わけではありませんが、適切な時期に始めることで効率の良い治療が期待できます。
📝POINT②:初診時に骨格的な受け口と診断された場合は、下顎が著しく成長する場合がございますので、成長終了(男子:18歳前後、女子:16歳前後)まで治療を開始しない可能性があります。
4. 口腔習癖を見逃さないで!
「見た目はそれほど悪くないし、大丈夫そう…」と油断していると、成長とともに歯列や咬み合わせのズレが進行することがあります。
歯列や咬み合わせのズレを誘発する習癖には以下の種類があります。
⚠歯並びに影響する口腔習癖
指しゃぶり
⇒ 幼児期を過ぎても残存していると出っ歯、開咬(前歯で咬めていない状態)の原因になります。
舌突出癖(舌が前方に出てしまう癖)
⇒ 出っ歯、開咬の原因になります。また、矯正治療後の後戻りの原因で最も多い習癖です。
咬唇癖(下の唇を咬んでしまう癖)
⇒ 前歯のデコボコや捻じれの原因になります。
頬杖
⇒ 下の顎が左右どちらかに曲がったり、顎関節症の原因になります。
口呼吸
⇒ 口唇閉鎖不全(口が開いている)や乾燥により虫歯進行の原因になります。
📝POINT:出っ歯や開咬などがあり、上記の習癖が認められる場合は「様子見」ではなく「一度相談」をおすすめします。
5. 矯正で変わるのは「歯並び」だけじゃない
意外かもしれませんが、矯正治療によって変わるのは歯並びだけではありません。
多くの親御さんが気づくのは、治療を通じた子どもの「自信」の芽生えです。
👧矯正治療を終えた後の変化例
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笑顔が増えた
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写真を撮られることを嫌がらなくなった
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姿勢や話し方が良くなった
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見た目に対する自己肯定感が上がった
特に思春期に差し掛かる小学校高学年〜中学生では、外見に関する悩みが深刻化する前の対応が心の健康にも良い影響を与えます。
📝POINT:矯正は「機能改善」だけでなく、「心理的サポート」にもつながる大切な治療です。
6. まとめ
子どもの矯正は、歯並びや骨格によって始めるタイミングも装置の選び方もケースバイケースです。
ですが、正しい情報を早く得ておくことは、どの家庭にも共通する大切な第一歩です。
✅記事のまとめ
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適応年齢は6~11歳前後
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装置の種類は人によって複合して使用することがある
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治療期間は個人差があるが、早期対応で治療の負担が軽減することも
- 歯並びに影響する癖は、早めに専門の先生に診てもらうことが必要
📩悩んでいたら一度ご相談を
「うちの子、本当に矯正が必要?」「まだ早い?」など開始時期に不安と感じたら、まず一度相談することをおすすめします。
相談に興味のある方は当院のホームページの「無料カウンセリング予約」からご予約をお取りいただけます。
また、ホームページ最下部にあるLINEのアイコンから公式LINEを登録していただき、相談前に一度質問していただくことも可能ですので、お気軽にご利用ください。
当院スタッフ一同、ご来院を心よりお待ちしております。